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映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』関俊彦&木内秀信、「鬼太郎の父は“人間は本来こうあるべき”という純粋な部分を持っている」

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■対照的な鬼太郎の父(かつての目玉おやじ)と水木、ふたりの関係も見どころ

――お互いが演じるキャラクターへの印象を教えてください。

関:水木は戦後の日本社会で自分の野心のために行動していく人物なのですが、それが鬼太郎の父(かつての目玉おやじ)や龍賀家の沙代さん、長田時弥くんとの交流によって、どんどん目的が変わっていくんです。本作にはひどい人間もいっぱい登場しますが、水木という人間は、厳しい時代を生き延びた日本人の心が立ち直っていくまでを投影した人物のような印象がありました。

木内:鬼太郎の父(かつての目玉おやじ)は、人間は本来こうあるべきではという純粋な部分をたくさん持っていて、とても魅力的なキャラクターだと思いました。そういう鬼太郎の父に、水木も少なからず影響されていきます。対照的なふたりの関係も本作の見どころだと思いました。今回のアフレコは関さんとご一緒させていただく時間も多かったのですが、すごく飄々としたお芝居をされていると感じて。こういうお芝居ができたらいいな、羨ましいなと思いながら後ろで関さんのお芝居を見ていたんです。

映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』場面写真 (C)映画「鬼太郎誕生ゲゲゲの謎」製作委員会
関:木内さんとがっつり共演したのは今回が初めてだと思うのですが、本当に渋い人だと感じました。純粋さと朴とつさがあり、ストレートなんだけど、とても芯が男らしいというイメージがあります。あとは半ズボン履いていました。

木内:収録が夏のすごく暑い時期だったんです(笑)。汗っかきなので、半ズボン履いていました。

――お二人にとって「父親」とはどういう存在ですか?

関:うちの父親は自衛官だったんです。警察予備隊に入って、その後、保安隊という組織に変わって、今度は保安隊が今の自衛隊の形に変わっていく。その変遷のすべてに隊員として関わっていました。厳格な父ではありましたが、子どもには本当に優しくて。

木内:そうだったんですね。

関:そんな父に一度だけ怒られたことがあります。小学生時代、僕は学校のガキ大将みたいな子に脅されて同級生を叩いちゃったことがあって。それが学校で事件になり、すごく絞られて家に帰ったら、父からも今までにないほど厳しく叱られました。自分が仲間外れにされるかもしれなくても、同級生にそんなことをしちゃいけない。きっと父はそう思ったんでしょう。一貫して優しい父に、後にも先にも怒られたのはそのときだけ。もう他界していますが、今でも尊敬していて大好きです。

木内:関さんの話を聞いたあとで、うちの父親の話なんてできない(笑)。うちは大工をやっていて、結構好き勝手するような親父でした。ただ、近所の子どもたちを集めて野球するような人で、子どもたちからは人気があったと思います。

関:役者になるって言ったとき、反対されました?

木内:実は、まず親父から説得したんです。銭湯に誘って背中を流しながら「ちょっと話があるんだけど」って。そしたら「そうか」って素直に受け入れてくれました。お風呂がよかったみたいです(笑)。

関:すごくいいエピソード。いい親父さんじゃないですか。

木内:このエピソードを記事にしてください(笑)。

――かしこまりました(笑)。最後に本作を楽しみにされているみなさんへ一言お願いします。

(左から)木内秀信、関俊彦
木内:大人が見ても楽しめるアニメ映画だと思います。ぜひ劇場に足を運んでご覧になってください。

関:鬼太郎の父(かつての目玉おやじ)と水木の交流がこの作品の芯です。二人がどう変わっていくのかをぜひ見守ってください。あとは、エンドテロップが流れてからも見どころがありますので、最後まで劇場を出ずに少し待っていただければと思います。

(取材・文:M.TOKU 写真:高野広美)

 映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』は、11月17日全国公開。

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