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『幽☆遊☆白書』戸愚呂兄弟・綾野剛&滝藤賢一、“肩乗り”“筋肉増量”――新たなチャレンジとなった撮影で感じた思い

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◆“俳優と最新技術の共存”への希望ーー「役者の必要性をむしろ強く体感した」


 Netflixシリーズ『幽☆遊☆白書』で戸愚呂兄を演じる滝藤賢一 (C)Y.T.90‐94
――月川翔監督のもと、海外の第一線で活躍している技術チームの皆さんと一緒に臨んだ撮影は、ご自身にとってどのようなご経験になりましたか。

綾野:『幽☆遊☆白書』という作品が共通言語となり、僕らみんなをつないでくれていたので、言葉の壁はまったく感じませんでした。各国から集まったスタッフの方々に本当に温かく迎えていただき、こちらのつたない英語でも想いを伝えられたり、すべてヒアリングができなかったとしてもそれぞれの想いがしっかりと伝わってくる。エンタメを通すことで、言葉の壁を超えて、情感を持ち寄ることで関係性を築くことができる。ワンチームになっていく過程がとても美しかったです。改めてエンタメってすごいなと感謝し、ものづくりの楽しさや喜びを実感することができました。

滝藤:プロフェッショナルな方々が集まった、世界のトップチームとご一緒できたことはすごく刺激的で、幸せなことでした。毎日「この瞬間を楽しもう」という、最高の気分でしたね。また、働いている環境がとても良くて。この時間にちゃんとお昼ご飯を食べて、何時までは休憩で…と働く時間、休む時間、ご飯を食べる時間というメリハリがしっかりしている。そういったメリハリは、やる気につながるなと思いました。みんなでワイワイとハリウッドサインが見える屋上でご飯を食べたりしたよね。

綾野:本当に温かい現場でしたね。

――顔の表情だけでお芝居をするという新たなチャレンジも、一丸となって高みを目指していけるような現場だったのですね。

綾野:「この場面の戸愚呂はこういう表情だよね」とイメージを具現化していく作業になりましたが、誰もが「必ずたどり着く」という強い志を持ち、イメージすることを諦めなかった。そのイメージを発見できた喜びを共有できた瞬間も、最高でした。やりがいしかなかったです。撮影では(少しでもその場所から顔がずれてしまうと、うまくカメラに収めることができないため)顔を動かさずに、お芝居をすることになって。いつもとは違う筋肉の使い方をしたこともあり、初日から全身筋肉痛になり、それもまた幸せでした。

滝藤:撮影後には、顔が痙攣していましたよ!(笑) 顔の表情だけで表現するというのは、まったく新しい経験でした。顔をほとんど動かすことができませんし、コツコツと積み重ねが必要になる作業なので、粘り強さや諦めない力を持っている日本人には、向いているかもしれないなとも感じました。

 Netflixシリーズ『幽☆遊☆白書』キーアート (C)Y.T.90‐94
――映像技術が発達していくことで、俳優として可能性を感じたことや、どのように共存していくべきなのかなど、考えたことがあれば教えてください。

綾野:本作の撮影を通して、現場でアナログな作業をしっかりと積み重ねたからこそ、CGが発揮できると確信しました。監督が演出をつけ、各部署が役割を果たし、俳優が演技をして、みんながしっかりとそこに向き合ってこそ、CGが決まる。最新技術を駆使した作品というとテクニカルな感じがしますが、「想像を具現化し可視化して届けたい」と願った人たちの情熱が、本作の証となっています。人間の想像は豊かである。この一言に尽きますし、どれだけCGが進化しても、表情のニュアンスを描くことは難しい。表情のお芝居を求めていただけたことで、役者の必要性をむしろ強く体感しました。

滝藤:なによりもイメージすることが肝心だったなと。想像力がいかに試されるかという現場だったと思います。そうやって、みんなで「こう見えるためにはどうしたらいいか」といろいろなアイデアや知恵を絞っていました。CGだ、ハイテクだと言うけれど、距離を測ったり、遠近法を駆使したりと、現場でやっていることは本当にアナログで地道なことばかり。とても面白かったです。

――実写版の戸愚呂兄弟がどのように登場するのか、ますます楽しみになってきました。最強の敵を演じたお二人ですが、敵役や悪役を演じる醍醐味についてどのように感じていますか。

滝藤:もちろん悪役だけれど、そういった役でも僕はいつも悪役だと思って演じていません。作品の中では悪のように見えるけれど、自分の正義があって、目的を全うしようとしているだけです。戸愚呂兄弟も、そこに邁進していく上で障害物となるものと戦っているんだと感じています。

綾野:どんな役であっても、自分が一番の理解者となり、寄り添い続けたいという想いで臨んでいます。まずいただいた役をお受けする時にも、「その人のすべてを愛せるかどうか」というところが、ひとつの決め手になっています。近年、圧倒的な悪役自体、減少傾向にもありますが、もしそういった役に出会えたとしたら「その人のすべてを愛せるかどうか」という言葉を胸に抱きチャレンジしたいです。

(取材・文:成田おり枝)

 Netflixシリーズ『幽☆遊☆白書』は、12月14日より世界独占配信。
(C)Y.T.90-94

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Netflixシリーズ『幽☆遊☆白書』ファイナル予告

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