綾瀬はるか「亜希子さん、頑張ってきたんだな」 5年演じた『ぎぼむす』FINALへの思い
『義母と娘のブルースFINAL 2024年謹賀新年スペシャル』場面写真 (C)TBS
5年以上にわたり丁寧に向き合ってきた『義母と娘のブルース』という作品の魅力を、綾瀬自身はどんなところに感じているのだろう?「出てくる登場人物みんなが魅力的だなと。それぞれに愛があって、そんなに悪い人が出てこないという意味でも、愛にあふれていて。日常のささいなことを描いているところもとても共感を呼ぶ部分が多いのではないかなと思います」。
亜希子という女性については、「とにかく何事も一生懸命で、キチッとしている感じもかっこよくて。女性らしい美しさみたいな凛としたエレガントな佇まいもありつつ、ちょっと抜けてるところもある。そのギャップで、またすごく亜希子さんを好きになる。本当に何事にも一生懸命で、愛情深くて優しい女性」だと語る。「演じている時はいつも、“亜希子さん、大好き!”って感じです。ひとつひとつのことも丁寧だし、愛情深いし一生懸命だし、抜けてるところはとってもチャーミングで、なんか面白いし。すごく好きです。近くに住んでいたらいいのに!って思ってます(笑)」。
そんな思い入れのある亜希子を演じるにあたっては、今回変化も感じた。「最初の頃は“母親”というよりも“戦国部長”みたいな、部長の強さが10くらいでした。連ドラの途中からちょっとずつちょっとずつ、お芝居をする中で『子育てってこんな感じなんだ』という思いが私自身に生まれるのと共に、亜希子さんの中にもたぶん生まれていった感じ」があったそう。「今回は、部長が1か2で、8母親みたいな、自分の中ではそんな感じでしたね」と振り返り、「『部長の時のように』って言われると、“あれ? どんな感じだったっけ?”って、逆にちょっと違和感があるくらい、母親感がありました」と明かす。
『義母と娘のブルースFINAL 2024年謹賀新年スペシャル』場面写真 (C)TBS
娘役の上白石も、この5年で数々の作品に出演し、女優としても1人の女性としても大きな成長を遂げた。「今回、就活中のみゆきと亜希子さんが同じようなスーツ姿で並んでいると、萌歌ちゃんが『感慨深いですね』って言ってたりして。連ドラの時は女の子っていう感じだったんですけど、会話をしていると、『大人になったねー』と感じることが多かったです」と本当の母親のようにうれしそうな笑顔を見せた。
改めて、“ぎぼむす”の歴史の中で思い出に残るシーンを尋ねると、「良一さんのお葬式のシーンが終わったあとに、みゆきと2人で生きていこうと決めた時に初めて亜希子さんが笑って、『亜希子さん、顔動いてる!』みたいにお家で言われている」場面を挙げた。「初めて亜希子さんが人間ぽくなったというか、泣いて体が柔らかくなったのか、心も解放されて、初めて感情を出したあとに表情が変わっている。好きなシーンですね」。
「基本的に、自分自身も楽しんで、いい作品を作りたいっていう目的がみんな一緒だったら、自然に仲良くなっていくという感じ」なので、座長として意識することはあまりないという。「健さんに『おまえ先輩なんだから、おまえやれよ!』ってたまに言われて、『うるさい!』って返したり(笑)」と、キャスト・スタッフみんなに愛される綾瀬の姿勢が、『ぎぼむす』のチームワークを生み出したことは間違いない。
そんなキャスト・スタッフ・視聴者の愛にあふれる“ぎぼむす”のファイナルに向けて、「メンバーみんなが魅力的で本当にすてきだから、そのチームワークと、その中で義母と娘の変わってゆくさまとか、積み重ねてきた年月も感じてもらえると思います。笑えるのに泣ける、そういう温かいドラマってそんなにないのかなと思うので、そこもすごく見どころだなと思います」とファンにメッセージを送った綾瀬。ファイナルと言わず、いつでも戻ってきてほしいと伝えると、「それはそれでうれしいですけどね!」ととびきりの笑顔を見せてくれた。(取材・文:編集部)
『義母と娘のブルースFINAL 2024年謹賀新年スペシャル』は、TBS系にて2024年1月2日21時放送。