『千と千尋の神隠し』妃海風&華優希&実咲凜音が語る、リン役トリプルキャストの絆
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(左から)華優希、妃海風、実咲凜音
――妃海さんは、宝塚歌劇団での同期でもある実咲さんと同じ作品に出演と聞いた時は…
妃海:(食い気味に)幸せです! またお稽古を一緒にやるなんて…
実咲:(かぶせ気味に)思ってなかったよね~。
妃海:音楽学校からずっと一緒で、組は違ったので一緒にお稽古をするという環境がなかったので…。役に対する取り組み方はもちろん違うと思いますけど、音楽学校からお互いに見てきた“芸への取り組み方”っていうのが全然変わっていなくって!
実咲:私も思った!
妃海:変わらへんよね。お稽古中にポロッと「あんたらしいな」とか言われるたびにキュンキュンきている状況なんです(笑)。「変わってないんだ、私!」みたいな気持ちになれて! 今一緒にインタビューを受けていることもうれしいです。
実咲:不思議だよね。
妃海:(妃海の本名の)“ゆうかちゃん”って感じやないやんな、ちゃんとお仕事してるって感じで。自分自身に対する発見もありますし、自分とくみちゃん(実咲)の役へのアプローチの仕方が似ているって言われるのですけど、根本が全然違うので、違うリンができあがっているとすごく感じるので、刺激になっていますね。
実咲:なんか、ものすごいしゃべるなって感じですけど(笑)、「(妃海には)姉御っぽいところはありますか?」って聞かれたことがあったんです。普段の彼女を知ってる身としては、「え!ないない!」と思っていたんですが、今回の現場で、「え! めっちゃ姉御!」って思って。(一同爆笑) 「あそこさ、ああしたほうがええで」とか、「割とこうやったほうが楽やったで」とか教える側になっていて、「しっかりしてるわ~」って(笑)。
妃海:そうみたいです(笑)。自分でも気づかないところに気づいてくれる、ありがたい存在です。
華優希
――皆さんのインスタを拝見していると、実咲カメラマンの超絶テクニックで撮影された稽古場の様子が本当に楽しそうです。そんなお姉様方にはさまれた華さんですが、お2人の印象はいかがですか?
妃海:どうですか?(笑)
華:入団した時にはもう雲の上の存在の偉大なお方だったので、お二人と並ばせていただけるなんて畏れ多くて大丈夫かな…とドキドキしていたんです。
妃海:面白かったですもん、稽古場の初日。
実咲:順番的に、妃海、華、実咲ってイスが並んでいたんですね。座ろうとしたら、(華が)「私と席変わった方がいいですよね…」って(笑)。
華:間に入ってしまったので…(笑)。
実咲:(華の声色をマネしつつ)「同期のお二人だから席を取り換えたほうが」って。「いやいや、間に入って話を聞いてください!」(笑)
妃海:「席はこのままでいきますよぉ!」(笑)
華:こうやっていつも間に入れてくださるんですよ。だから本当に、信じられないくらいお稽古場で楽しく過ごさせていただいています。
――妃海さんと実咲さんは、華さんの印象は何か変わりましたか?
妃海:これまであまり接点がなく、舞台の上の“華優希”しか知らなかったのですけど、実際にいろいろしゃべってみると、うちの期にはいないタイプなんですね、キャラクター性が。この絶妙なテンポ感、トークの間の取り方…それがすっごく面白くて! 一緒にいて日が経てば経つほど愛おしくなってくる存在ですね。
実咲:基本かわいいポジションです(笑)。ふわっとしていておっとりしてるのかな?っていう印象を受けるんですけど、これ!と思ったら結構スピードが早いんですよね。(再び華の声色をマネて)「調べておきますね!」って私よりも早くいろいろ調べてくれるんです。
華:お二人と一緒にいるから、私もいつもよりエネルギーがあふれていて(笑)。いつもは結構ローテンションで生きてるんですけど、人ってこんなにパワフルに生きていいんだなってこのお稽古場で実感しています(笑)。
実咲:(自身を指さし)異常と、(妃海を指さし)超異常なんで。
妃海:超異常はやめてよ(笑)。
――(笑)。今回はトリプルキャストなので、本番が始まると一緒にならないのが残念ですね。
華:さびしいです…。
妃海:前回ダブルキャストだったゆうみちゃん(咲妃みゆ)の時もそうだったんですけど、しゃべりたくてちょっと早めに楽屋にいるっていうパターンもありますので。気を抜いてローテンションの時に、突然いる!みたいなこともあるからね。
華:びっくりしちゃう(笑)。