吉野北人、松井奏の豹変演技を絶賛 お互いを「スター」とほめ合う!? <映画『遺書、公開。』インタビュー>
関連 :
――24人の生徒は曲者ぞろいで、それぞれの生徒/俳優に見せ場があるのも見どころの一つです。松井さんはその空気を作るトップバッター的立ち位置で、説得力のある演技に引き込まれました。
松井:ありがとうございます! 感情をバーッと出すあのシーンについては「やっちゃえ!」と腹をくくりました。
吉野:感情をめちゃくちゃ出すシーンは、大変だったよね。ほぼ順撮りで進んでいったので奏が最初の出番で、現場の緊張感もすごくあったから。本番前、奏は「すごい緊張する…」とこわばっていたけど、「本番!」の声がかかった瞬間に目の色が変わっていて。最低な男になりきっていたから、すごいと思った。
松井:うれしい…!
吉野:それこそ本当に…スターだよ! スターから最悪&最低な男に一瞬でころっとスイッチが変わったので、観てくださればみなさんわかると思います。
松井奏演じる赤崎 (C)2024 映画「遺書、公開。」製作委員会 (C)陽東太郎/SQUARE ENIX
――吉野さんの大絶賛を受けまして、松井さんはかなり気合いを入れて臨まれたと?
松井:うれしい…。僕は映画の撮影自体が初めてで慣れていませんでしたし、本当にむちゃくちゃ緊張して、手もすごい震えていたんです。監督から「赤崎ショーだから! 教室を広く使って、好きにやっちゃっていいよ」とアドバイスをいただいたので、赤崎としても僕としても、「ここでやらなきゃどうする? 失うもんなんてない!」という気持ちで、思いっきりクズをやりきりました。何より、僕の言葉にクラスのみなさんがリアクションしてくれるんです。本当に素晴らしい俳優さんの集まりだったので、そのリアクションにすごく引っ張ってもらいました。池永に「そう、1位!」と言ったときも、北人くんのあの表情でこっちも乗れたんです。
――一方、吉野さんは終盤にキーとなる見せ場のシーンがありました。エピソードをぜひ教えてください。
松井:緊張した?
吉野:めっちゃ緊張した。あのシーンでは、熱い気持ちを持ってはいるけど冷静に…という池永の絶妙な思いを、目線や声のトーンなどでかなり意識して演じました。遺書を読むシーンは、みんな「これでもか!」というくらい感情を爆発していて、本当にすごいじゃないですか。さんざんみんなの熱演を見てきたから、自分も実はもっとやりたいなという気持ちもあったんですが、池永らしさを意識してリアルに伝えるようにしました。