鈴原希実「ファンの声が原動力」—— 1st写真集『届け』に込めた感謝と新たな一歩
――2022年に声優デビューした鈴原さんですが、これまでの活動を振り返って「ここは変わったな」と思う部分や、成長を感じる部分はありますか?
鈴原:このお仕事を始める前は、人と話すのがすごく苦手で、目を合わせることすら難しかったんです。でも、個人でラジオや番組を担当させていただく中で、話すことに少しずつ慣れてきましたね。学生時代は積極的に発言するタイプではなかったので、その変化は自分でも大きいなと思います。
あとは、『ラブライブ!スーパースター!!』の「Liella!」のメンバーとしてライブを重ねるたびに、新しい目標が出てきて、その都度「次はこうしよう」と挑戦してきました。その度に少しずつ成長できている気がします。次のライブでは、自分とメンバーが完全に一体化しているようなパフォーマンスをお見せする、という目標があるので、そこに向けてもっと頑張りたいと思っています。
鈴原希実
――私も「Liella!」のステージを何度か拝見させていただいたことがあるのですが、完成度の高さにいつも驚かされます。ちなみに、鈴原さんが声優になろうと思ったきっかけとなった人はいますか?
鈴原:私、斉藤朱夏さんが本当に大好きなんです。すごく明るい太陽みたいな方で、ライブでステージを走り回る姿が毎回印象に残っています。あんなふうにみんなを照らす光のような存在になれたらいいなって、ずっと憧れてきました。もちろんタイプは全然違うんですけど、「素敵だな」といつも思っていて、一つの目標でもあるんです。
――斉藤朱夏さんと実際にお話しされたことはありますか?
鈴原:最初から「めちゃめちゃ推しです!」と公言していたので、「じゃあご飯行こうよ!」とお誘いいただいて、一緒にお食事をする機会があったんです。そのときにいろいろなお話を聞かせていただいて、本当に優しくて……もう大好きがさらに増してしまいました。
――推しであり、頼れる先輩でもあるのですね。また、鈴原さんがお仕事の原動力にしているものはありますか?
鈴原:ファンレターを読むのが好きで、家にたくさん保管してあって、いつもカバンに1通はお守り代わりに持ち歩いています。ファンのみなさんからの温かい言葉があるからこそ、こうして活動を続けられているんだなと、いつも感謝の気持ちでいっぱいです。
お手紙を書くことって、きっと時間も労力もかかることだと思うんです。実際、私自身も以前、朱夏さんにファンレターを書こうとしたときに、「何を書けば伝わるだろう」とか「迷惑じゃないかな」と悩んでしまい、結局出せなかったお手紙も中にはあって。だからこそ、そうした気持ちを乗り越えて送ってくださる手紙には特別な想いが込められていると感じますし、それがとても励みになっています。
SNSでのメッセージも同じで、みなさんの声や応援が毎日の原動力になっています。ファンのみなさんの存在が私にとって本当に心強い支えです。
鈴原希実
――素敵な関係性ですね。最後に、これからの目標や指針、発信していきたいことを教えてください。
鈴原:これからも、自分自身の軸をしっかりと持ちながら進んでいきたいです。活動を続ける中で「こういうのも素敵だな」「こうなりたいな」と思うことも増えてきましたが、最初に決めた「鈴原希実としてどうありたいか」という根本の部分を忘れずに、自分らしい道を歩み続けたいです。
長期的には、ソロで歌うことにも挑戦してみたいという夢がありますし、演技にもさらに深く向き合いたいです。どちらも大好きなので、それぞれの分野でスキルを磨きながら、自分により合った表現を見つけていけたらと考えています。
これまでの活動は、とにかく夢中で走り続けてきた感覚がありますが、最近になって少しずつ自分を見つめ直す余裕が生まれてきました。「ここをもっと頑張りたい」と思う部分や、「ここは以前より成長した」と感じる部分も見えてきて、より前向きに自分と向き合えるようになった気がします。これからもいろいろな活動を頑張っていきますので、応援していただけたら嬉しいです!
鈴原希実
(取材・文・写真:吉野庫之介)
鈴原希実 1st写真集『届け』は、KADOKAWAより2月12日発売。