『ウルトラマンアーク THE MOVIE』戸塚有輝&金田昇&辻本貴則監督が鼎談 役者としての成長や現場でのハプニングも明かす

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半年にわたって放送されたテレビシリーズ『ウルトラマンアーク』の劇場版『ウルトラマンアーク THE MOVIE 超次元大決戦!光と闇のアーク』が2月21日に公開を迎える。怪獣防災科学調査所「SKIP」の新米調査員であり、ウルトラマンアークに変身して戦う主人公・飛世ユウマを演じた戸塚有輝、「SKIP」の特別調査員・石堂シュウ役の金田昇、そしてドラマ版、劇場版のメイン監督を務めた辻本貴則が鼎談を実施。劇場版の魅力や、俳優としての成長などを語り合った。
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■「本当に2人は新人なの?」辻本監督が驚く戸塚&金田の安定感!
約半年に渡って放送されてきたテレビシリーズ『ウルトラマンアーク』が終了したのもつかの間、怪獣防災科学調査所「SKIP」のメンバーたちが『ウルトラマンアーク THE MOVIE 超次元大決戦!光と闇のアーク』で帰ってきた。本作では、ウルトラマンアークが黒いアークの姿をした謎の巨人「ギルアーク」と、超次元を舞台に光と闇の大決戦を繰り広げる。
――劇場版の台本を読んでどんな感想を持ちましたか?
(左から)戸塚有輝、金田昇
戸塚:さまざまな試練をユウマが乗り越えていくストーリーなのですが、そのなかでSKIPのメンバーたち1人1人にもスポットが当たるので、そこがスクリーンで魅力的に映るんだろうなというのが想像できる台本でした。
金田:『ウルトラマンアーク』全25話を通して劇場版の台本を読んだので、これは面白くなるな……という印象を受けました。
――実際、現場ではどんな思いで撮影に臨んだのですか?
戸塚:劇場版ですが、ドラマからすごく乖離しているわけではなく、地続きのイメージはありました。だからこそ僕は「劇場版だから」という気負いはなかったです。
金田:テレビシリーズでは後半になっていくにつれて、シリアスで重たいトーンで話が進んでいくじゃないですか。劇場版は、少しクスッと笑えるようなシーンもあったので、初期の頃に戻ったような懐かしさや、楽しさがありました。
――辻本監督は、劇場版の演出で意識したことはありましたか?
辻本貴則監督
辻本:劇場版というのは、お客様がお金を払って観てくださるものなので、応援してくれたファンの人たちが楽しめるような、「もう一回SKIPのメンバーに会えるんだ」という喜びがスクリーンから溢れ出るような作品にしたいなと思っていました。いろいろなシチュエーションや試練がたくさん入っていくことで、テレビシリーズでは見ることができなかった表情が出ればいいなと思って演出していました。
――お2人は半年に渡り『ウルトラマンアーク』の世界で生きてきたわけですが、撮影を通して変化したなと自覚している部分はありますか?
戸塚:『ウルトラマンブレーザー』(2023年)が放送されていたとき「来年僕らがここでウルトラマンをやるんだ」という感覚があったんです。実際に自分たちが撮影したものがオンエアされると、ウルトラマンという歴史の一端になっているんだ……としみじみ感じるようになりました。
金田:僕の俳優人生のなかで、レギュラーとして出演するのが初めての作品だったので、金田昇という人間と同じように、石堂シュウという人格が自分の中に根付いた感じがします。
――辻本監督から見て、2人は初期の頃と変わったなと感じるところはありましたか?
辻本: 1~3話を撮ったときから「本当にこの2人は新人なの?」という感じでした。すごく落ち着いていたし、準備もちゃんとされていたから。まあ、オーディションのときから、そういう部分も大丈夫だろうな……という視点で選んでいたこともあったのですが。もちろん連続ドラマのスピード感や、撮影での不慣れな部分で戸惑いもあったと思いますが、あまりこちらが苦労した記憶がないです。最初のころはまだ全体像がつかめなかったし、話ごとに監督が変わるので、難しい部分もあったと思いますが、もう終盤はしっかりキャラクターも掴んでいて、本当に頼もしかったです。劇場版には竹中直人さんが出演しているのですが、堂々としていましたね。逆に「もうちょっと緊張してくれよ」なんて思ったくらいです(笑)。
『ウルトラマンアーク THE MOVIE 超次元大決戦!光と闇のアーク』竹中直人演じるサスカルの場面写真 (C)円谷プロ (C)ウルトラマンアーク特別編製作委員会
――監督の言葉を聞いていかがですか?
戸塚:この現場が本当に初めてのドラマ撮影だったので、何から何まで吸収できる環境でした。自分でははっきりと自覚はしていませんが、きっとなにか成長はできていると思います。
金田:ウルトラマンというチームがそうなのか、辻本監督の人柄がそうなのか分かりませんが、親切な方しかいらっしゃらないんです。本当にサポートしていただいて、僕らが立てていたと思います。皆さんには感謝しかありません。