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柳楽優弥&吉岡里帆『ガンニバル』ネタバレ対談 「ずっと良い関係」だった夫婦役を回顧

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■新幹線で移動して…驚きの撮影裏

柳楽:撮影は大変でしたが、みんなでカラオケに行ったり楽しい時間を過ごせました。吉岡さんはお忙しくて新潟に弾丸で来られていたから、カラオケには来られなかったんですよね。

吉岡:そうなんです。皆さんは泊まり込んで撮影されていたので、楽しそうな時間を過ごされていると聞いてうらやましかったです。

柳楽:佐野隆英監督も撮影時に勢いがありましたね。活気を感じました。

吉岡:トンネルのシーンはアクションシーンが何段階もあったため、しっかりとした絵コンテが用意されて体育館でリハーサルを行いました。絵コンテを見た時に「あ、大変だ、このシーン」と思ったことを覚えています。

柳楽:「トンネルって書いてあるけど実際はどんな感じなんだろう?」と想像がつかなくてちょっと怖かったですしね。

吉岡:実際に現場に行ったら雪が積もっていて、スタッフさんがまず雪かきをして、緑の芝生を敷き詰めて夏の空気感にして、すごいチームだなと思いました。

柳楽:リハーサルも含めて、丁寧なものづくりでしたね。

――トンネルといっても、視聴者の皆さんがパッと想像されるタイプとはまるで違いますよね。よくこんな場所が見つかったな、とロケーションに驚かされました。

柳楽:巨大な筒ですからね。隙間から絶景が見られるトンネルで、風も吹き抜けて寒かったですが、映る部分をみんなで必死に雪かきをしたりしつつ乗り切りました。

「風も吹き抜けて寒かった」トンネルのシーン 『ガンニバル』シーズン2第4話 (C)2025 Disney
――ロケで訪れる山の数も多かったと伺いました。

柳楽:まるで同じ場所のように見えますし、見えるように工夫もされていますが、かなりの数の山でロケをしています。しかも近い距離ではなく、新幹線で3時間くらいかけて移動しているんです。視聴者の方にはぜひ知っていただきたいポイントです。

吉岡:一つの山で撮っていない分、奥深さがありますよね。

――シーズン2の第1話から、大悟と有希はそれぞれのパートで大変な目に遭いますよね。完成版をご覧になった際はどのように感じられましたか?

吉岡:大悟がさぶ(中村梅雀)と話した後の戦闘シーンが好きです(シーズン2第2~3話)。覚醒する大悟の存在感が圧倒的ですし、何を守るために闘っているのかがはっきり見えてカッコよさに胸が熱くなりました。

柳楽:僕は、有希が乗った車にトラックが激突するシーンにびっくりしてしまいました。あれはどうやって撮ったんですか?

この後トラックが衝突 『ガンニバル』シーズン2第1話 (C)2025 Disney
吉岡:グリーンバックではなく、本当に私たちが乗った車にトラックが寄って来ています。シーズン1で大悟を膝に乗せて頭をなでてあげるシーンはグリーンバックで撮りましたが、あれ以来私が出演したシーンは全部現場で実際に撮っています。

柳楽:そうだったんだ。お疲れ様でした。

吉岡:私は大悟の行動範囲の広さにびっくりしました。シーズン2は24時間に起こった出来事を描いていますが、ちょっと動き過ぎですし「どうしたらそんな危険な目に遭うの!?」というぐらい危険な目に遭い過ぎていて、見ながらツッコんでしまいました。「私とましろがこんな時に何やってんの!」「どこ行ってんの! 連絡してよ!」とどうしても有希目線で見てしまいました。

柳楽:畳の下に埋められていましたもんね。あのシーンは僕は知らなくて、完成版で見た時はびっくりしました。

吉岡:その後に大悟が電話で「お前たちを傷つけたやつは全員ぶっ殺してやるから大丈夫だ」的なセリフがあり、「そういうことじゃない!」と思っていました(笑)。

柳楽優弥
――有希は作品全体を通して大悟のブレーキといいますか、狂気に対して正気であり続けますよね。吉岡さんは演じられる際、何か特別な意識をされていたのでしょうか。

吉岡:普通じゃない人が本当にたくさん出てくるような、みんなが狂っている作品なので、「私だけは絶対に狂わないぞ」と常に意識していました。自分が狂わないことで母としての強さを見せられるんじゃないかと考えていました。みんなが歴史や暴力や殺人に狂っていくなかで、有希が見つめるものは娘のましろだけです。普通の生活を望んで供花村に来ている人なので、みんなの気狂いに負けてたまるかという気持ちでいました。

柳楽:俳優のタイプにも色々とあって、相性を加味してキャスティングされているかとは思いますが、吉岡さんとはツボも近くて夫婦役を演じる上でも信頼感がありました。だからこそ、撮影が別々の場所であっても関係値が築けていたかと思います。冒頭にエチュードの話をしましたが、事前にリハーサルや準備ができたとしても、そこに身を投じて懸けられる人同士でないとうまくいかないと思います。告白するシーンは僕たちの実体験ではありませんが、僕たちが大悟と有希として考えて行ったことで限りなく実体験に近いものになりました。あの時は恥ずかしかったですが、お互い真剣に向き合ったからこそずっと良い関係でここまで来られたと感じています。

(取材・文:SYO 写真:高野広美)

 ドラマシリーズ『ガンニバル』シーズン2は、ディズニープラス スターで毎週水曜日配信(全8話)。

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