元宝塚月組トップスター・珠城りょう、退団から4年「やっと自分に優しくできるように」
――宝塚をご卒業されたのが2021年なので、もう4年経つんですね。
珠城:あっという間でした。ついこの前、「今やっと3年なんですよねー」と言っていたと思ったらもう4年。早すぎてびっくりしてしまいます。
――この4年でご自身に生まれた変化はありますか?
珠城:宝塚時代は自分の土台でありますし、それがあったから今があると思っています。でもちょっと自分に厳しくしすぎていた部分がどこかあったなとも思って…。この3~4年でやっと自分に少し優しくできるようになりました。
――『月雲の皇子』『桜嵐記』など印象的な作品も多いですが、ご自身が考えられるターニングポイントになった作品はどの作品でしょう。
珠城:いっぱいあるんですけど、なんでしょう…。一番は、それこそ生田先生に演出していただいた『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』 で、入団3年目で新人公演の主演をさせていただいたことが大きかったかもしれません。そこから私の宝塚人生というのは大きく変わっていったと思うので…。あの作品が一番のターニングポイントだったかもしれないです。
――ご卒業後、外から宝塚をご覧になって、どんな感想をお持ちですか?
珠城:やっぱり華やかな世界だなと思います。華やかな世界ですし、そこにしかないものがある。総合芸術として、衣装、舞台美術、セット、オーケストラがすごく贅沢に作られているなということを感じますね。
――珠城さんの94期も、久城あすさんが卒業公演中ですし、羽立光来さんも退団を発表されました。杏野このみさんのみになってしまいます。
珠城:気付いたらうちの期も立て続けに退団が発表されて、「あぁ1人になっちゃうんだ」って…。時の流れの速さを感じていますね。
――お忙しい毎日かと思いますが、プライベートで今ハマっていることはありますか?
珠城:ネイルですね。私、マニキュアを自分で塗るんですよ。お仕事やその時の気分で変えることが楽しくって。気付いたらいろんな種類が集まってしまっています(笑)。
宝塚時代は男役だったのでネイルができなかったのですが、辞めて初めてジェルネイルをしたんです。でももともと爪が薄いみたいで、地爪が弱くなってしまったんですね。ジェルネイルは向いてないけど、でも役としてネイルはしてみたいなと思って自分で買い始めたらハマってしまいました。季節に合わせて塗り替えたり、ネイル専門店に買いに行ったりすることが楽しいです。「これの近い色を持っているな。微妙に違うけど多分同じ色だしな」と悩んで我慢したり(笑)。取材の前に塗り替えたりするとまた気持ちが変わったりするので、それもすごく楽しみの1つです。
(取材・文:田中ハルマ 写真:高野広美)
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