阿部寛、「緊張される」年齢になった 「いろんな年代の役をやってみたい」意欲も
今年はドラマ2本、映画3本の主演と、多忙を極める。「役柄を見ると落ち着いたものが増え、なるほどなと思う。でも、自分的には年齢をあまり意識していない。でもいろんな年代の役をやってみたい」と意欲を見せる。
変化は他にも。「最近、緊張されるようになった(笑)。前はもっと気楽にツッコミが来てたけど、今は『どうしよう』と迷う空気を感じたり。自分では変わっていないつもりでも、迫力が出てきたのかなと思うことが増えた気がします」。
それでも「自分から話しかけるようにしている。ただ、無理にほぐそうとはしない。今は圧と感じられる時代ですから」と配慮も忘れない。
今回、初長編に挑む若手監督とのコラボとなったが、ベテランと言えるキャリアを持っていても、現場での姿勢に変化はない。「監督の説明を聞いて、こう表現すればいいんだなと。こういうのはどうか、と提案することはあっても、教えてあげるということは全くない。監督が世界観をしっかり持っているから、そこにお邪魔させてもらっているという感覚」と話していた。
阿部寛の静かな存在感が作品を貫く『キャンドルスティック』。年齢を重ねても彼の挑戦は止まらない。(取材・文:川辺想子 写真:高野広美)
映画『キャンドルスティック』は、7月4日より全国公開。