WEST.・桐山照史&柄本時生、オール男性キャストで届ける『ロミジュリ』稽古場は「男子校のよう」
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WEST.・桐山照史
――お互いの印象はいかがでしたか?
桐山:ようやく同い年の役者さんと一緒にお芝居できるということでうれしかった記憶があります。作品が終わってからも頻繁に連絡を取るわけではなかったんですけど、久々に会ってもこの感じでお話できるというのはすごくありがたいです。
時生は役者さんというか、ひとりの人間として、楽に接してくれる人ですね。5年も時間が空くとよそよそしくなったりするものですが、時が止まってたのかなっていうくらい、そんなこともなくて。
ただ! がさつなんですわ、この男。もうびっくりするくらい! 俺の人生にはなかった別枠を作ってくれましたね。時生はサンダル族で靴下を履かないんです。サンダルでうわーっと稽古場に来て、素足で稽古しだす。僕らはサンダルで来ても、稽古靴を履いて、お願いしますと稽古に入るんですけど、時生は素足でぺちゃぺちゃ稽古場に来て、「私、ジュリエット~」って(笑)。
柄本:(両手で顔を覆い恥ずかしがる)
桐山:すげえな~って、心臓がザワザワしました。「同級生、肝座りすぎてんな。俺、ぬるま湯に浸かってたわ~。あれくらいかまさな、あかんな」って思いました(笑)。
柄本:この5年間でわかったことがあるんです。うちの親父、劇団をやっていたから、僕は学校から本多劇場に帰るんですね。そこで劇団員のお兄ちゃんたちに鬼ごっことかで遊んでもらっていた時に、裸足で劇場中を走り回っていたんです。その癖がまだ取れていないんだなと(笑)。裸足が一番落ち着くので、靴が履けなかったんだと思う。
桐山:鄭さんが最初に時生に出した演出というかコメントは、「時生、お願い。靴履いて」だったもん(笑)。ナチュラルな子なんだな~って思いました。
――柄本さんは、桐山さんにはどんな印象をお持ちでしたか?
柄本:思ってたより優しかったです。とにかく優しい人でした。
桐山:どういうイメージ持ってたん?(笑)
柄本:豪快なのかなと思ってたんだけど、こんなに人の気持ちを汲みながらしゃべってくれる人なんだと。取材で向かい合ってしゃべってるところを撮らせてくださいってなった時に、「どっちの目から見る?」って言われて。「右」って言ったら、見ていいよって教えてくれる優しさ。こんなに楽にしてくれる人ってなかなかいない!女子ってこんな気持ちなんだ!となりました(笑)。
桐山:(笑)。
――この5年で変わったなというところはありますか?
桐山:変わったところ…。ないよね?
柄本:……肌とか?
桐山:ほんま? 自分で感じる?
柄本:(ビジュアル撮影で)ジュリエットの化粧をして鏡を見た時に、「あ、垂れた!」って(笑)。
桐山:もうジュリエットに入ってるやん!(笑)
柄本:八嶋さんも「ああ、いい感じ、いい感じ」と言ってたから、たぶんいい感じで“オバみ”が増してるんだと思う(笑)。
――前回の公演での思い出を教えてください。
桐山:異性がいないから、くだらんことをとにかくしゃべってました。なにひとつ憶えてないくらいのくだらないことを(笑)。稽古期間はまだコロナ前でしたし、終わってからみんなで飲みに行ったり。
柄本:男子校だったよね。
桐山:ほかの現場ではしたことないんですけど、稽古場にお酒を差し入れして、稽古終わったらみんなで飲んで。
柄本:みんなでお好み焼きを食べにも行ったよね。
桐山:行った!行った! 八嶋さんが都合で遅れてくると言ってたんですけど、僕らもう長い時間飲んで、来ないから帰ろうとしたら、店の前で八嶋さんが待ってた(笑)。「帰るとかないよな?もう一杯付き合えよ」と。そういうのも男子校らしくて楽しかったです。稽古が終わってからの記憶ばっかりですね。