WEST.・桐山照史&柄本時生、オール男性キャストで届ける『ロミジュリ』稽古場は「男子校のよう」
関連 :
柄本時生
――前回は新型コロナウイルスの影響により、全公演完走が叶いませんでした。今回、満を持して大阪公演も予定されています。関西のお客様にお披露目するにあたり、お気持ちはいかがですか?
桐山:楽しみですね! 全員男子で男子校の感覚が好きというのもありますけど、この作品は思い入れが違うんですよね。自信を持ってお届けできる作品を、関西でお客様に観ていただけるというのは、堂々と胸を張って帰れる感じがします。
――東京ご出身の柄本さんは、関西で関西弁をお披露目するプレッシャーはいかがですか?
柄本:関西弁にはとても苦労した記憶があって、関西の方に観てもらうというのはどう受けとめられるのだろうと気になっています。でも八嶋さんが「君にはそれを超越する気持ち悪さがあるから大丈夫!」って言ってくださって(笑)。なので大丈夫だって信じています。
――前回から続投の“ジュリエットファミリー”、柄本さん、八嶋さん、高橋さんのチームワークは最高なんですね。
柄本:楽屋がうるさいと注意されました(笑)。
桐山:「ギャハハハハ!あきと~!あきと~!これ見て~!!」って呼ぶな!(笑)
柄本:(笑)。
――今回東京は、新宿・歌舞伎町にあるTHEATER MILANO‐Zaでの上演となります。新宿に対する思い出は何かありますか?
桐山:……東京に出てきて15年くらいになるんですけど、怖くて行けない(笑)。ちょっと前に友達と夜に映画を観に行ったんですけど、やっぱり怖いってなったもん。特殊な街やんな?
柄本:桐くん、ごめん。その男らしい感じから、怖いって言葉は…(笑)。
桐山:新宿の人、みんな声でかいし!(笑) 僕自身あまり新宿に遊びに行こうとはならないんですけど、『ごくせん』をやらせてもらってた時は、メンバーで新宿にある沖縄料理屋さんに行ったりしていました。三浦春馬がめっちゃ沖縄料理にハマってたんですよね。ここが新宿か~って思いながら、ご飯食べて、ビリヤードしてみたいな学生ノリをしていました。今回は舞台に立つ怖さと新宿に足を踏み入れる怖さの両方を感じながら過ごしたいと思います(笑)。
柄本:みんなで新宿に飲みに行って、怖さを減らしていこう!(笑)
僕は思い出がいっぱいあるというか、ゴールデン街とか保育園のころから連れて行ってもらってましたし…。
桐山:それはすげえぞ!
柄本:親父の話なんですけど、演劇を志そうとしたときに形から入ったらしくて。太宰治とか寺山修司とかの本を持って新宿の喫茶店で読む。それが当時の演劇を目指す青年たちの走りであり、おしゃれだったそうなんです。なので、僕は中学2年の時に初めて、別役実さんの本を持って新宿にあるピースという喫茶店でかましていました(笑)。
桐山:かっこよすぎるやろ~。俺もカフェかどっか行って本読んでから劇場に行きます(笑)。
――(笑)。チームワークもばっちりなお2人ですが、最後に本作を楽しみにされている皆さんに向けて、メッセージをお願いいたします。
桐山:どんな作品に出ているの?って聞かれたら、この作品を挙げるくらい、桐山照史の代表作にしたいと思っている大好きな作品です。好きな世界観とストーリーで、「お芝居ってこんなに楽しみながらやっていいんだ!」と教えてもらえた作品でもあります。今回、キャストの方々、スタッフさんと一緒に新たに2025年バージョンで届けられるのが本当にありがたいなって思っています。全力でお稽古してパワーアップした『ロミジュリ』を届けられるように頑張りますので、ぜひ劇場に足を運んでいただけるとうれしいです。
柄本:『泣くロミオと怒るジュリエット』、またやらせていただきます。またトンコツのように濃いめに、一生懸命力強く頑張らせていただきますので、ぜひ楽しみに観ていただけたらなと思います。よろしくお願いします。
(取材・文:佐藤鷹飛 写真:高野広美)
Bunkamura Production 2025『泣くロミオと怒るジュリエット2025』は、東京・THEATER MILANO‐Zaにて7月6~28日、大阪・森ノ宮ピロティホールにて8月2~11日上演。