かとうれいこ56歳、水着でも魅せる“27年ぶりの写真集” 年齢を重ねることには「日々マイペースに抗ってる」

90年代のグラビアシーンを席巻したかとうれいこ。そんな彼女が27年という時を経て、再びカメラの前に立った。56歳にして挑んだ最新写真集『AROUND』(講談社)では、オーストラリアの雄大な自然の中、瑞々しい水着姿も披露。長い沈黙を破り、再び表現の世界へと舞い戻った決意とは。そして、年齢を重ねた今だからこそ放つことのできる、唯一無二な輝きの源に迫る。
【写真】かとうれいこ56歳、水着姿でも魅せる“27年ぶりの写真集” 先行公開カット(5枚)
■27年目の決意。背中を押したのは“自分を知らない世代”からの言葉
かとうれいこ
27年という歳月は、一人の人間を取り巻く環境を大きく変えるのに十分な時間だ。結婚、出産によって一度は華やかな芸能界から離れたかとうが、再び写真集というステージに戻る決意をした背景には、ある出会いがあったという。それは、予想外な世代からの熱烈なオファーだった。
「違うお仕事で出会った30代の女性編集者の方が『同世代の女性が見ても素敵な写真集を作りませんか』とオファーをしてくださいました。これまでもお話をいただくことはあったのですが、『いやいやいや』と思っていました。ただ今回は、私の現役時代をリアルに知らない女性からでしたので、それがすごく心に響いたというか、そこがスタートでした」。
長いブランクは、彼女の中に「自分にできるだろうか?」という戸惑いを生んでいた。だからこそ、すぐに「写真集を」とはならなかった。自分自身を試すように、昨年、雑誌のグラビアという形で第一歩を踏み出した。
「27年もブランクがあるので、グラビアももちろんですが、写真集なんて『ちょっと無理だ』と思うところから入りました。まずは昨年の雑誌の場で『やってみませんか』というところから始めたんです。自分がどこまでできるものなのか、どんなふうに写るのか、全く想像ができませんでしたから」。
そのグラビアが、大きな反響を呼んだ。寄せられた多くの声が、ためらっていた彼女の心を確信へと変えていく。「『変わっていない』という言葉もありましたし、『今の方が良い』と言ってくれる方もいて、とても勇気づけられました」。
一周回って、還ってきた場所。写真集のタイトル『AROUND』には、そんな想いが込められている。「まわりまわって今の自分のポジションがあり、その“今”を皆さんに見てもらえるチャンスになった」。そう語る彼女の表情は、晴れやかだった。