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佐野勇斗、ストイックな自分からの“ESCAPE” 仲間が教えてくれた「楽しむ」ことの大切さ

ドラマ

■素顔に近い“ワル”な自分 アドリブが止まらない新境地


ドラマ『ESCAPE それは誘拐のはずだった』場面写真 (C)日本テレビ
 本作で佐野が演じるのは、経済的に貧しい環境で育った青年・林田大介。特殊詐欺に関与して逮捕歴があり口は悪いが、人の心の痛みが分かる優しい一面も持つ男だ。予告映像で放たれた「ぶっ殺すからな」という荒々しいセリフはファンに衝撃を与えたが、当の本人は驚くほど自然体でこの役と向き合っている。むしろ、これまでのどの役よりも「自分に近い」とさえ感じている。

 「ものすごく簡単な言葉で言うなら、地元のちょっとヤンキーみたいな役なんですけど、根はすごく優しくて、人の気持ちが分かる青年なんです。こんな話をすると、自分にとってマイナスプロモーションになっちゃうかもしれないですが、全然(セリフを)言っていて違和感がなくて。これまで演じたオタクの役とかよりも、アドリブとかもペラペラ出てきちゃうんです。たぶん僕、こっちの人間なんだなって思っています(笑)」。

 そのルーツは、自身のバックグラウンドにあるという。生まれ育った土地の空気感が、知らず知らずのうちに大介というキャラクターにリアリティを与えていた。

 「メンバーといる時もあそこまではもちろん言わないんですけど(笑)。でも、地元が結構田舎で、気合が入っている人が多かったりとか、名古屋弁とかもあって、結構口調が荒いんで。気持ちいいわけじゃないですけど、やっていて言いやすい。自分に近いかもしれません」。

 役と自分との境界線が溶け合う感覚は、撮影前の本読みの段階で確信に変わった。当初はいくつかのキャラクター像を準備して臨んだが、監督からの一言が、彼を“演じる”ことから解放した。

 「本読みの時に、自分の中では何パターンか作って行ったんですけど、なんかそれがちょっとあんまハマらなくて。休憩になった時に、ひよりさんと喋っている感じが一番林田に近いと言われて。『もうそのままでいい』みたいなことがあったので、なかなか演じる側としては勇気のいる決断なんですけど、全部捨ててもいいやと思って。自分の中での設定を作ることをやめたんです」。


 共に逃避行を繰り広げる桜田の存在も大きい。彼女の自然体の芝居が、佐野の新たな扉を開けていく。

 「ひよりさんのお芝居に引っ張られて、いつもよりセリフが言いやすいんです。改めて、めちゃくちゃうまいなと。もう本当に(桜田演じる八神)結以が言っている風に聞こえるというか。自然と役柄を落とし込んでいるのは本当に脱帽しました」。

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■ストイックな精神性からの“ESCAPE” 仲間が教えてくれた「楽しむ」ことの大切さ

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