本渡楓×種田梨沙×衣川里佳『ゾンビランドサガ』4年越しに描くフランシュシュの軌跡

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2018年に放送されたテレビアニメ第1期で鮮烈なデビューを果たし、2021年の第2期ではさらに進化した姿を見せた“伝説のアイドルグループ”フランシュシュ。彼女たちの物語は多くのファンの心を揺さぶり、その続きが描かれる日を待ち望む声は途切れることがなかった。そして制作発表から約4年……ついに劇場版『ゾンビランドサガ ゆめぎんがパラダイス』がスクリーンへ。長い時を超えて再び集結したキャストたちは、この作品にどんな想いを込めたのか。源さくら役・本渡楓、水野愛役・種田梨沙、ゆうぎり役・衣川里佳の3人に、フランシュシュと共に歩んだ日々、そして劇場版への熱意を語ってもらった。
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■待ち続けてくれたファンへ、ついに届けられる日
――制作発表から約4年の時を経ての劇場版公開となりますが、今のお気持ちは?
本渡:「もう4年も経ったんだ」という実感がまずありました。その間ファンの皆さんがずっと楽しみを胸に育んでくださったことを強く感じています。仕事やプライベートでいろんな時間を過ごしてきたけれど、またこうして再集結できるのが本当に嬉しくて。気持ちとしては「みんな集合!映画だよ!」と声を上げたくなるような感覚です。
オリジナル作品だからこそ、ゼロから再び生み出された物語。その内容を知る者としては、4年間の想いが詰め込まれたインパクトと感動が確かにそこにあると胸を張って言えます。やっと皆さんに届けられる日が来たんだ、という誇らしさでいっぱいです。
種田:本当にファンの皆さんの熱量に支えられた4年間でした。公式から何も情報がなくても「続編待ってます」と直接言葉をかけていただいたり、お手紙をいただいたりして、その声がずっと背中を押してくれていました。
だからこそ、公開日を発表できる瞬間は「お待たせしました!」という気持ちで胸がいっぱいになりました。待ち続けてくださった皆さんに、ようやく大きな喜びを届けられるんだと思うと、感謝と嬉しさが溢れます。
衣川:私自身も“いちファン”としてずっと待ち続けていました。キャストにも情報が全く降りてこなかったので、本当に進んでいるのかなと不安になることもありました。でも「収録があります」と聞いた瞬間、思わず悲鳴を上げてしまったほど嬉しかったんです。
そして台本を開いたとき、想像をはるかに超える内容に心が震えました。『ゾンビランドサガ』らしい熱量と感動が溢れていて、「信じて待っていてよかった」と心から思いました。ファンとしても、演者としても、この作品を再び届けられることが本当に幸せです。
劇場版『ゾンビランドサガ ゆめぎんがパラダイス』メインビジュアル(C)劇場版ゾンビランドサガ製作委員会
――今作では、三石琴乃さん演じる山田たえに深くスポットが当たっていますが、三石さんとの収録で心に残っているエピソードは?
衣川:最初は、いつもの「あうあう」としか言わない“たえちゃん”だったんです。でも、突然自我が戻って「どこ、ここ?」と発した瞬間、同じ声なのにまるで別人のように見えたんです。演じ分けの妙に圧倒されました。
台本で流れを知っていたはずなのに、生で三石さんの声を聞いた瞬間、体温が上がるほどの衝撃と興奮があって……。今でも鮮明に思い出せるほど強烈な体験でした。
種田:三石さんは憧れの大先輩。1期の頃から「こうするともっと声が出やすいかも」と、痒いところに手が届くようなアドバイスをしてくださいました。支えてくださる一方で、打ち上げでは気さくにふざけ合ったり、ライブを観に来てくださったりと、温かくフランシュシュに寄り添ってくれる存在でもあって。
だからこそ今回の劇場版で“覚醒後のたえちゃん”を聞いたとき、可愛らしさもカッコよさも兼ね備えた芝居に胸を打たれました。「たえちゃんが三石さんで良かった」と、この7年を通して心から思える瞬間でした。たぶん、劇場でまた泣いちゃうと思います。
本渡:私もアドバイスをいただいたことが強く印象に残っています。お願いしていなくても、そっと寄り添ってくれるように声をかけてくださるので、その優しさにすごく感銘を受けましたし、作品をもっと良くするために言ってくださっているんだと感じられて、本当に嬉しかったです。
それに収録のあと、皆さんと円卓を囲んで中華を食べに行ったことがあったんです。三石さんや田野アサミさんも一緒で、「あのシーン面白かったよね」なんて笑い合いながら過ごした時間は、作品の現場以上に“仲間”を実感できた大切なひとときでした。
劇場版『ゾンビランドサガ ゆめぎんがパラダイス』場面写真(C)劇場版ゾンビランドサガ製作委員会