古賀葵が見つめた“四宮かぐや”の成長と7年の軌跡――『大人への階段』で描かれる、恋のその先
アニメ第1期の放送から、まもなく7年。多くのファンに愛され続けてきた本作が、テレビスペシャル『かぐや様は告らせたい 大人への階段』として再び帰ってくる。そこに描かれるのは、恋人になったその先――“大人になる”という変化を迎えた、四宮かぐやと白銀御行の新たな姿だ。本作で主人公・四宮かぐやを演じる古賀葵に話を聞くと、その言葉の端々からは、キャラクターとともに歩んできた時間の重みと、作品への深い愛情が滲み出ていた。副題『大人への階段』に込められた想い、久しぶりに集結した“かぐや様”チームの空気感、そして7年間をともに過ごしてきたかぐやへの想いまで。帰ってきた『かぐや様』の今を、彼女の言葉とともに紐解いていく。
【動画】古賀葵、“四宮かぐや”と歩んだ7年を振り返る
■「ここまで来たんだな」積み重ねてきた、かぐや×白銀の時間
――今作は『大人への階段』が副題となっていますが、ここまで長い時間をかけて築かれてきた、かぐや×白銀の関係は、今どんな段階に来ていると感じますか?
古賀:第1期の頃を思い返すと、本当に「ここまで来たんだな」と感じます。いろいろなことがありましたし、決して一直線ではなかったですけど、その分、一つひとつを乗り越えながら、確かに成長してきた関係だと思うんです。
生徒会のみんなや、周囲の人たちとの関わりがあったからこそ、かぐやと会長(白銀御行)の絆もより深まっていったんだろうな、と。そうした積み重ねを振り返ると、第1期から歩んできた時間がすごくはっきりと感じられますし、今は“ちゃんと築かれてきた関係”の場所に立っている、そんな段階に来ている気がします。
『ファーストキッスは終わらない』の時点で、ふたりはもう“階段を登り始めた”感覚がありましたよね。そこからさらに階段を上っていくと考えると、また一つ先のフェーズに入るんだな、と思いました。
『かぐや様』はラブコメではありますが、今回はその“ラブ”の部分が、より前に出てくるのかなと感じています。かぐやと会長が、お互いの気持ちにちゃんと向き合った状態で進んでいく物語が描かれるのかなと思うと、すごくいろいろな期待が膨らみましたね。
『かぐや様は告らせたい 大人への階段』キービジュアル(C)赤坂アカ/集英社・かぐや様は告らせたい製作委員会
――初期の頃と比べると、かぐやは“誰かを想うこと”を自然に受け止められる、普通の少女になりましたよね。
古賀:そうですね。最初の頃は、人との関係や、誰かを想う気持ちを、まっすぐに受け取ることができなかった子だったと思うんです。それが今では、こんなにも素直に、自分の感情を誰かに向けられるようになっていて。なんだか親みたいな気持ちになってしまうんですけど、「よかったね」「頑張ったね」って言いたくなります。
すごく微笑ましいですし、同時に「いい人たちに恵まれたんだな」とも感じていて。でも、その出会いを引き寄せたのも、やっぱりかぐや自身の魅力なんですよね。そう思うと、彼女が歩んできた時間そのものが、とても愛おしく感じられます。

