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中村雅俊&秋野太作&田中健&岡田奈々、50年前と変わらぬ関係性 “これぞ青春!”だった『俺たちの旅』撮影秘話

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田中健

岡田奈々

■ 50年前と変わらぬ関係性や、俳優人生の転機を告白


岡田奈々
――中村さんは今回、監督としてキャラクターを見つめることにもなりました。3人の“今”や関係性について、どのように感じましたか。

中村:「コイツら、やっぱり変わらないな」と思いました。環境や立場は変わったとしても、オメダにトラブルが起きて、カースケとグズ六がそれに対応しようとするのは50年前も同じだし、そこから友情や絆が見えてくるというのも同じ。ただ全員、老けましたね(笑)。編集をしながら回想シーンも何度も観ていますが、「老けたな」と。でもそこにも、人生の味わいが感じられるんだよね。

田中:それは僕も、感じたよ。

中村:奈々ちゃんとも話していたんだけど、回想シーンを若い俳優さんが演じたりする作品もあるけれど、『俺たちの旅』には50年前と50年後を同じ人が演じていることによって生まれる説得力があるというか。今回は最初から回想シーンを多めに入れようと思っていたので、あえて4:3のテレビと同じサイズで撮ろうと決めていて。スムーズに、回想シーンと現在を行き来できるといいなと思っていました。役者の中でも亡くなってしまった方も多いので、脚本の鎌田敏夫さんも大変だったのではないかと思います。

田中:ワカメ役の森川(正太)くんも亡くなってしまったしね。

中村:ワカメが俺らのことを語ってくれたら、一層3人の輪郭がはっきりするのになあ…と思ったりね。

田中:そういった歴史を考えても、同じ人が同じ役を50年も演じるというのは本当にすごいことだよね。

秋野:みんな昔と比べると「ちょっと老けているな」というくらいで、大して変わっていないよ。「年相応に貫禄がついたな、落ち着いたな」と思うところがあるとしても、すごく若い。この2人(中村&田中)は、カメラが回ったとしても芝居というよりも、自然体で接してくれるんだよね。嘘のないところが、すごくいいんですよ。

中村:秋野さんからすると、俺と健ちゃんは“偉大なる素人”っていう感じかもしれないですね。

秋野:僕は役者って、初心者・ベテラン・芝居の上手い人と三段階あるものだと思っていて。芝居が上手な人っていうのは結構多くいるものなんだけれど、その上を行く人がいるんだよね。上手とか下手を超えて、その人でなければできない芝居をする。これが最高で、2人はその境地に達している人だと思います。

田中健
――人生という旅は、出会いと別れの連続なのだなと感じさせてくれる作品でもあります。皆さんにとって俳優人生において転機となったと思うような、大切な出会いについて教えてください。

田中:難しいけれど、やっぱり僕にとっては『俺たちの旅』ですね。この作品に出会っていなかったら、今の僕はいません。連続ドラマの後も『十年目の再会』、『二十年目の選択』、『三十年目の運命』とスペシャルドラマをやることができて、今回は映画『五十年目の俺たちの旅』が完成しました。そしてオメダはまだ何も終わっていなくて、変わってもいない。いつでもオメダに戻れると思うと、すごくうれしいです。

岡田:この世界に入った当初、私は歌を歌っていたんですが、20歳になった頃にこれからは女優をやっていこうと決めました。その後、山本薩夫監督の『あゝ野麦峠 新緑篇』で女工さんの役を演じさせていただくことになって。監督から、「立っているだけで、繭の匂いがするようにしてこい。そうならなければ、カメラを回さないぞ」と言われたんですね。しごかれながら、役になりきることの面白さや、女優というお仕事のやりがいを感じていくことができました。そうやって厳しくしていただいたからこそ、今の私があるんだなと感じています。

秋野:みんな、恵まれたタレント人生だと思うよ。売れなくて困っている人もいる中、天運を持っていると感じるような3人です。きっと潜在的に、そうやって生きていける力があるんだよね。これはどんなに努力をしても身につけられるものではなく、僕もそんなみんなと一緒にこの作品をできてうれしいです。

中村:“まさかの出来事”が起きたと感じているのは、役者としてデビューした自分が、歌を歌うことになった時ですね。『われら青春!』で先生役を演じて歌を歌うことになり、そこから50年以上も続けています。開催したコンサートは、1600回を超えました。役者として生きていこうと思っていたものが、まるでもう一人の自分の道ができたというか、神様がいるとしか考えられないような出来事です。ラッキーだったんですね。『俺たちの旅』も音楽が印象的なドラマですが、始めた当初はまさかここまで人生を感じられる作品になるとは思っていませんでした。青春ドラマの金字塔と言っていただくこともありますが、それは俺らが築き上げたのではなく、観てくださった皆さんの支えがあったからこそ。皆さんの愛に感謝しています。

(取材・文:成田おり枝 写真:米玉利朋子[G.P. FLAG inc])

 映画『五十年目の俺たちの旅』は、1月9日公開。

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