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峯田和伸×若葉竜也、伝説映画から受け継がれた表現者のバトン【映画『ストリート・キングダム』インタビュー】

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■有名になることと幸福度「全く上がっていません」(若葉)

――劇中では知名度が上がることによる変化も描かれます。率直に伺いますが、有名になることで幸福度は上がりますか。

若葉:僕個人の意見としては、幸福度は全く上がっていません。自分のスタイルに対して、身の丈に合わないことをしているなと思う瞬間もあります。ただ一方で、自分の知名度が上がることで幸せになる人たちもいる。今はその狭間にいるという感覚がすごく近いです。

――その中で、何を大切に活動されているのでしょうか。

若葉:作品作りは心身をすり減らすので、「これならすり減ってもいい」と思える作品じゃないと参加する勇気が出ません。今回の『ストリート・キングダム』に関しては、今まで自分が開けてこなかったものを開けて戦わないと勝負にならないと思いましたし、全部のキャリアなんて捨ててもいいと思って挑みました。

峯田:僕も、東京ドームでライブをやって、いい車に乗るというような「バンドドリーム」は、ハナから求めていなかったのかもしれません。それがかっこいいという主義があるわけでもなく、いろいろなタイミングで選んできた結果、自分の性分を含めて「これしかできねえんだよな」という感覚でずっとやってきました。

(左から)峯田和伸、若葉竜也
――「パンク」という言葉で定義づけられない、お2人の剥き出しの表現が詰まった作品になりましたね。

若葉:カテゴリーに分けられることは、表現者として邪魔だと感じることがあります。でも、僕らは「対岸の火事」ではなく、あなたたちと同じ人間としてここにいる。それをこの映画を通じて感じてもらえたら嬉しいです。

峯田:当時のシーンにいた人たちも、きっと「そうじゃねえんだよな」という違和感を抱えながら、それでも鳴らさずにはいられなかったんだと思います。その熱量が、今の時代にも届くことを願っています。

 伝説の『アイデン&ティティ』から時を経て、受け継がれた表現者のバトン。峯田和伸と若葉竜也が語ったのは、名声や定義に囚われず、「自分」を鳴らし続けることの厳しさと尊さ――。時代やジャンルという枠組みを超え、剥き出しの感情をぶつけ合う2人の魂の共鳴は、きっと現代を生きる人の胸にも熱く響くだろう。(取材・文:磯部正和 撮影:上野留加)

 映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』は、3月27日より全国公開。

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