鈴木福&あのちゃん、初共演で挑んだ“壮絶な青春物語”の裏側 「俳優としてのギアがもう一段上がった」
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ドラマ『惡の華』第1話 場面カット (C)「惡の華」製作委員会2026 (C)押見修造/講談社
――物語は、春日が同級生・佐伯奈々子の体操着を衝動的に盗むところから始まります。その後も非常にセンセーショナルな展開が繰り広げられますが、原作を初めて読まれた際、率直にどのような印象を受けましたか?
鈴木:出演が決まってから原作を読んだのですが、最初は「うわ、やべーな……これをやるのか」って。自分に対する焦りや不安がすごくありました。
でも、読めば読むほど入り込んでくるものがあって、魅力的なキャラクターたちにあふれているし、僕たちの心の中にある“何か”に問いかけてくる。言葉や絵が突き刺さってくるんです。すべての表現が美しくつらいというか。日々読み返すなかで「本当に素晴らしい作品だな」と感じています。この作品に出合う前の僕が分からなかったものを教えていただきました。
あの:原作を読んでいなかった頃、当時の僕を知っている身近な⼈たちから「ほんと、あのちゃんみたいだから読んでみて」とか、「多分あのちゃんに必要だと思う」とかなり言われていました。あまりに勧められたので読んでみたら、まるで自分に訴えかけられているような感覚があって。腑に落ちる部分や、救われるような部分も多く、他人事とは思えない景色がたくさんありました。
面白いとかだけじゃなくて、誰かの人生の核になるような漫画だと思います。実際、僕の周りにもそういう人が多いですし、そんな誰かの大切な作品に携われるのは本当に光栄です。数年経って読み返すと、捉え方や解像度も変わってくるので、何度も楽しめる作品だなと思いました。
ドラマ『惡の華』第1話 場面カット (C)「惡の華」製作委員会2026 (C)押見修造/講談社
――複雑な心情を表現する場面も多いと思いますが、役を演じるにあたって特にどのような点に気を付けましたか?
鈴木:中学生だからこその可愛らしさが、物語が進むにつれてどんどん変わっていくという部分を意識して演じました。話を追うごとに感情がドロドロしてきて、それを吐き出したり、自分で受け止めたりする。それは成長であり、自分自身と向き合う過程だと思っています。原作も、最初はコメディタッチで可愛らしい印象なのに、だんだん空気や絵柄が変わっていきますよね。その変化をドラマでも感じてもらえたらと思っています。
あの:叫ぶシーンが結構多くて、ただ叫ぶだけにならないように、背景に何があるのかを意識しました。仲村さんは春日以外をモブだと思っていて、春日に対してだけ熱量やエネルギーが凄まじい。その対比というか、「春日しか見ていない」感じを大事にしたかったです。あと、中学生だけど春日より少し大人っぽいところもあるので、声色が幼すぎず、大人すぎず、のバランスも丁寧に演じました。難しくて苦戦しましたね。

