鈴木福&あのちゃん、初共演で挑んだ“壮絶な青春物語”の裏側 「俳優としてのギアがもう一段上がった」
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――今回の役作りを通して、思春期の頃のご自身を振り返るだけでなく、「今の自分にも通じる部分がある」と感じた瞬間はありましたか?
鈴木:演じる中で、自分の思春期を思い出すこともありましたし、それ以上に“今の自分”と重なる部分も大きかったです。春日と僕は形は違えど、本質的には似ているところがたくさんあります。 僕自身、中学生の頃は春日ほど考えていなかった気もしますが、「こうなりたいけど、なれないかもしれない」といった焦りや不安はずっとありました。その感覚が、彼を演じることで、今の自分の中にも確かに生きているものなんだと実感できた気がします。
あの:思春期当時の“ぐるぐる渦巻いていた感情”を思い出す瞬間はありました。ただ、その感情が大人になった今はもう消えているかというと、決してそうではなくて。この作品は、思春期特有と言い切るには大きすぎるくらい、誰しもが抱えている感情を描いていると思います。だからこそ、過去の自分だけでなく、今の自分も自然と引き出されながら演じていました。
――思春期の頃と比べて、ご自身の感情との付き合い方はどのように変わりましたか?
鈴木:自分の感情に素直になるということは、少し難しくなっていると感じることもあります。実生活では、嬉しいことや悲しいことなどに対して、抑圧的な自分が強くなっている気がしていて。だからこそ、感情をどれだけ解放できるか、そういった部分の付き合い方も日々変化しています。
あの:昔は感情のコントロールができなかったんですけど、音楽をやるようになってからは、ライブが感情を解放する場になって、向き合い方や表現の仕方が変わりました。ただ、演技は役であり僕とは異なる人格だから、ライブとはまた違ってきます。感情の置き場が仕事によって違うんだなって。それに魅力を感じていますし、「生きるってこういうことなのかも」って思ったりもしています。
――最後に、作品を楽しみにしているファンの方へ、見どころやメッセージをお願いします。
鈴木:この作品は、僕の俳優としてのギアをもう一段上げてくれました。自分がどんな俳優でありたいのか、これから何をしていきたいのかを考える大切な時間を過ごしました。それくらい強い気持ちで向き合えた現場でしたし、同じ思いを持ったスタッフの方々の熱量が、そのまま詰まった作品だと思います。
物語でも演技でも、どんな形でもいいので、何か一つでも心に残るものがあったら嬉しいです。僕たちは俳優としてやれる全てを今回やっているというぐらい、笑いや繊細な感情の部分、肉体的に大変なことにも挑戦しました。春日が振り回されながら必死に進んでいく姿を、ぜひ最後まで見届けてください。
あの:撮影期間は、自分のこれからや演技との向き合い方がはっきりした、とても大切な時間でした。体力的、シチュエーション的に大変な場面も多かったですが、お芝居の面白さと難しさをたくさん教えてもらいました。この仕事だからこそ得られたものが本当に多かったです。
一時期は群馬県(※原作の舞台・群馬県で撮影を実施)に住んでいるんじゃないかというくらい毎日作品と向き合っていました(笑)。みんなと一緒に作品をつくれたことも嬉しいですし、葛藤やぶつかり合いも含めて、その熱量が映像に残っていると思います。映画、アニメ版とは違う、“ドラマならではの『惡の華』”を楽しんでもらえたら嬉しいです。
(取材・文:伊藤吏玖 写真:高野広美)
ドラマ『惡の華』は、テレビ東京にて4月9日より毎週木曜24時放送。ディズニープラスにて、各話放送後からアジア見放題独占配信。
ドラマ『惡の華』キービジュアル (C)「惡の華」製作委員会2026 (C)押見修造/講談社

