小野賢章、ハリー・ポッターは親戚のような存在 年齢を重ねた今だからチャレンジできる奇跡の再会に感慨

――ハリーを演じるにあたって、どんなところを軸にしたいと考えていますか?
小野:疲れていたりイライラしているシーンが続くので、フラストレーションが軸になるのかなと感じています。その姿をしっかり印象づけた方が、アルバスと対峙したときに怒りを乗せやすかったり、大人になりきれていない部分を見せられるのではないかと思います。実際に立ち稽古が始まったらまた変わると思いますが、今は「ハリーは、ずっとイライラしている」という印象が強いので、それをベースとして持ちながら演じたいと思っています。
――ご自分が吹替をされた映画を見直したりもしましたか?
小野:いえ、今のところはしていないです。そこまでやる余裕がないというのが正直なところですね。今(取材当時)、本読みの段階ですが、台本の情報量が多すぎて。頭でっかちになりそうだという危機感を覚えながらやっているので、これ以上、余計な情報を入れたくないんです。「何が正解なんだろう」と混乱してしまいそうなので、今はあえて観ていません。
――では、小野さんにとって、ハリー・ポッターはどんな存在ですか?
小野:親戚のような存在です。10代のほとんどの時期に「ハリー・ポッター」があったので、「夏休みになったら遊びに行く親戚」のようなポジションだったのかなと思います。映画シリーズが終わった後も、スタジオツアーがあったり、USJがあったり、周年イベントがあったり、いろいろなタイミングで、いまだにハリー・ポッター関連のお仕事をさせていただいています。僕の中では、ずっと在り続ける作品なんだろうと感じています。

――ところで、2025年はご自身のYouTubeチャンネルを開設されましたね。
小野:まったく動いていないですが(笑)。
――とはいえ、新たな挑戦だったのかなと思います。2026年は、どんな挑戦をしたいですか?
小野:今年一番の挑戦は、間違いなくこの舞台です。最近、声のお仕事でも役の幅が変わってきたと思うことが多くて。これまでは主人公やその親友など、作品の中で成長していくポジションの役を演じさせていただくことが多かったのですが、今は、そうした主人公たちよりも、先輩や主人公のライバル、圧倒的な敵キャラをいただくことも増えてきました。その中で、このハリー・ポッターのように自分の実年齢よりも上の役を演じる機会はなかなかないので、それは僕にとって大きな挑戦ですし、今後の貴重な糧になっていくのではないかと思っています。
(取材・文:嶋田真己 写真:高野広美)
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』は、TBS赤坂ACTシアターでロングラン上演中。

