『はがない』瀬戸康史&北乃きいの確かな決意「人間が演じることで伝わることがある」

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シリーズ累計発行部数610万部を誇る平坂読のライトノベルが、映画『僕は友達が少ない』となって登場。斬新な設定と、強烈なキャラクターが大いに人気を呼んだ本シリーズ。実写映画化決定のニュースは、ファンにとっては少なからず衝撃が走った。そこで、主演を務める瀬戸康史と北乃きいを直撃。実写化への思い、リアル“はがない”な私生活までを語ってもらった。
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本作は、個性もルックスもバラバラな7人が、友達作りを目的とした“隣人部”を作り、仲間たちとの交流を通して成長していく姿を描く青春ストーリーだ。主人公・羽瀬川小鷹を演じる瀬戸は、実写化に際して「すごくハードルが高いと思った。原作を読んだ人はどう思うんだろうって」と正直な一言。
しかしながら、「でも、実写でやることの面白さって、たくさんあると思うんです。生身の人間が演じるからこそ、伝わることは必ずある」と力強い言葉があふれる。三日月夜空役の北乃も、「小鷹、夜空、星奈、幸村、理科…。キャラクターも一人一人、きちんと細かく描かれているし、スクリーンから、現場の良い雰囲気がすごく出ている」と胸を張る。
脚本を読んだ印象を聞くと、瀬戸は「まず、キャラクターたちにビックリしたんですよ!」と笑う。「物語としてもしっかりとしているし、楽しいだけじゃなくて、考えさせられるところもある。これは、面白いものになる! と思いました」。北乃も「非現実的な作品って、これまであまりやったことがなくて。脚本を読んでいて、すべてが面白かった。これを壊さずに、もっと面白くしなきゃ! と思いました」と、2人とも新鮮味とともに、責任感をも噛み締めたそう。
瀬戸が扮する小鷹は、いつも一人ぼっちでいる主人公だ。北乃は、「小鷹になっているときの瀬戸さんは、いつもより身長が低く見えた」という。瀬戸は「よく見ているね。自分に自信がなかったり、存在を消したいと思っている人は、猫背になっている人が多いと思って。自然とそうしていたのかも」と告白。一方、自由奔放な少女・夜空を演じた北乃は「笑わないよう、心がけていた」と笑顔の封印が役作りの秘訣だったという。「一日中、笑わないで難しい表情をしているのって、すごくキツイんだなと初めて思いました。あとは、怒りの感情表現を豊かにするように、監督と話し合いました」とのこと。
すると、すかさず瀬戸が「だから、夜空が笑顔を見せるとキュンとするんだよね!」とコメント。終始、息の合ったやり取りを見せる2人だが、お互いの印象を聞いてみると、「なんだか、周波数が似ている」とうなずくなど、相性もバッチリだ。さらに瀬戸は「北乃さん自身は、よく笑う人。撮影の合間にも、よく笑っていたよ」、北乃は「瀬戸さんは、すごく包容力があって、母性を感じる人。一歩引いて、ニコニコと周りを見ている。そういうところが、小鷹に少し通じるところがあって。人を落ち着かせる何かを持っている」という。
瀬戸は「あはは! 動くパワースポットです!」と笑うが、自分自身でも小鷹と共通する部分を感じているそう。「小鷹は、友達がほしいと思っているんだけれど、勇気が出せない。でも、孤独でいることに心地良さを感じている部分もある。心の中に矛盾を抱えているヤツだと思っていて。僕も本当に友達が少なくて、小鷹の気持ちはよくわかるんです。友達がたくさんいる人にとっては、友達を一人増やすことって簡単でも、小鷹たちにとっては、かなりパワーを使わないといけないことで。すごく共感できる」。