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『銀の匙』御影アキ役の広瀬アリス、プレッシャー乗り越え“酪農女子”になれたと実感

映画

 また、スタッフや共演者に恵まれたことも、リラックスして役に取り組めた要因の一つだと広瀬は語る。吉田監督については、「映画を観ていただければわかるのですが、あのフワッとした柔らかい感じは、まさに監督の世界観。撮影中もジョークを飛ばして現場を和ませてくれたので、自然体でカメラの前に立つことができました。こんなに素の自分をさらけ出した現場は初めて」と手放しで絶賛する。ほぼ同世代の共演者についても、「映画の雰囲気そのままにみんな和気あいあいとしていて楽しかった。わたしの学生時代は仕事がメインだったので、こういう高校生活にずっと憧れていた」と目を細める。 
 
 広瀬の演技に対する真摯な姿勢は、代役なしで乗り切った体当たりのアクションシーンにも現れている。例えば乗馬。「合宿へ入る前に3ヵ月間、個別で特訓を受けました。練習中、馬が止まらなくなってパニックになったこともありましたが、障害物を飛ぶシーンはほぼ一発OKだったのでぜひ観てほしい!」と自信のコメント。クライマックスのばんえい競馬に関しても、「ばんえい馬を初めて見た時は怪獣みたいに大きくてビックリしました。1トンもある巨体にソリを付けてわたしが操るなんて絶対無理だって思ったんですが、ライバル役の黒木(華)さんと2人で空き時間にずっと練習して、気が付いたらジョッキーばりにムチでバシバシたたいていましたね(笑)」。

 御影アキを少しずつ自分の中に引き寄せながら、作品にのめり込んでいった広瀬。スクリーンに映るその佇まいは、まさに酪農女子そのもの。「この映画は酪農のキレイなところばかりじゃなく、経済動物のあり方や牧場経営の難しさなどもしっかりと描いている。だから、酪農とは無縁の方も、大人の方にもぜひ劇場に足を運んで観ていただきたい。泥臭くったって、キラキラ輝いている青春映画もあるんだ!ってことをアピールしたいですね」。クリクリッとした大きな瞳を輝かせながら、広瀬は本作へのあふれんばかりの愛を言葉に乗せた。(取材・文・写真:坂田正樹)

 映画『銀の匙 Silver Spoon』は3月7日より全国東宝系にて公開。

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