妻夫木聡と衝突し、北川景子のハグを拒否? 『ジャッジ!』永井監督が撮影裏話を語る

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妻夫木聡と北川景子が共演した映画『ジャッジ!』のブルーレイ&DVDが7月9日にリリースされた。本作は広告業界の舞台裏を描いているが、その舞台裏である映画の撮影現場はいったいどんな様子だったのか。今だからこそ語れる秘話&裏話を、メガホンを取った永井聡監督に聞いてみた。
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本作は、世界有数の広告祭に審査員として参加することになった新人クリエイター(妻夫木)が、同僚(北川)の力を借りながら、自社制作のCMにグランプリをもたらすべく悪戦苦闘するヒューマンコメディ。笑いあり、涙あり、ラブあり、不正あり? 妻夫木&北川をはじめ、豪華俳優陣が演じるフィクションのようでフィクションでないハチャメチャキャラも必見だ。
永井監督といえば、大塚製薬カロリーメイト「とどけ、熱量。」やサントリーBOSS「ゼロの頂点」など、数多くのヒットCMを手掛ける売れっ子ディレクター。広告業界では泣く子も黙る存在だが、映画の土俵に上がれば新人、それなりに戸惑いもあったと思うが、本人はこう述懐する。
「異業種の監督が長編を撮ると、ビジュアル主義になる傾向がありますが、僕はそうしたくなかった。特に今回はコメディだったので、役者と役者の演技を軸にして、幅広い年代の方々に楽しんでいただける作品にしたかった」。
また、CMと映画の大きな違いは、「役者の取り組み方」だと言い切る。「CMの場合、制作側が役者さんを完全にコントロールします。15秒、30秒の演出って役者さんもどうなるかわからないので、まかせるしかないんですね。ところが映画になると、役への思いもあって、いろんなアイデアをぶつけてくる」と明かす。とくに本作は、一にも二にも役者の色。CMと映画の違いもあるが、ここまで役者の表現力を堪能できる作品はそう多くない。
「妻夫木くんと北川さんの演技へのアプローチが対象的だったのも面白かったですね。妻夫木くんは、いろいろ自分なりに考え抜いて、話し合いの中からどんどん盛っていくタイプ。一方、北川さんは僕が言ったことを、冗談も含めて全て脚本に書き留めるメモ魔。話を聞き逃さず、そこから役を作ろうとするタイプですね。二人ともプロ意識が素晴らしい」。