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『悼む人』で女優人生をかけた石田ゆり子、高良健吾との共演で考え方に変化

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 そんな石田が、劇中で向き合ったのが高良健吾と井浦新という二人の俳優だ。「お二人とも素晴らしい集中力と静かな闘志をお持ちの方だったので、こちらも身が引き締まる思いでした」と撮影を振り返る。特に高良とはほぼ毎日一緒の現場で過ごした。そして、高良の芝居から多くのことを石田は学んだという。「彼は心に何かひっかかることがあると、ぜったい正直に表現するんです。もちろん現場を止めることへの戸惑いはあるようですが、でもそこをしっかりと解決するんです」。

 石田自身は「自分が我慢すればそれでいい」という考えだったという。しかし「高良君の姿勢は偉いと思いました。だって、同じ作品を一緒に作っていく仲間なので、自分にわだかまりがあったまま進むのは、周囲にも失礼ですよね」と考え方が変わった。さらに「高良君の芝居には嘘がない。もちろん芝居なので真実ではないのかもしれませんが……。それはとても美しいこと。彼を見ていると『役者って素晴らしい仕事だな』って改めて思えるんです」と絶賛する。

 素晴らしい原作とキャスト、スタッフに囲まれ全身全霊をかけて挑んだ本作。躊躇なく「私にとっての宝物です」と強い眼差しで語った石田だったが「常に『こうすればよかった』という反省ばかり。完璧だと思ったことは一度もありません」と本音も。「でも立ち止まってはいられないし、女優とはそういう仕事だと思う。それが面白いんです」と演じることの魅力を語ってくれた。(取材・文・写真:磯部正和)

 映画『悼む人』は2月14日より全国公開。

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