井上芳雄、ミュージカル界の王子から“偏屈王子”に「ツンデレ系の役が多いんです」
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撮影中はあまり話すことはなかったというが、現場の外で有村の別の顔を知る機会があった。「本作の撮影時期とW主演を務めたミュージカル『エリザベート』の公演が重なっていたんです。有村さんも舞台を観に来てくれて。上演後、『すごくよかったです!』ってとっても興奮して話してくれました。撮影中には見たことのないテンションになってましたね(笑)」。
ドラマ撮影と舞台の掛け持ちは、新たな思いも抱かせた。「舞台と映像では目的が違うから芝居も変わってきますが、気持ちというか、演じているときの心は一緒だと思います。ただやはり表現方法は違うので、それぞれに合わせて演じ変えられるようにしたい。今回は2000人規模の劇場でミュージカルをやり、終わって数時間後には小さな声でしゃべるみたいなことをやっていて、すごくおもしろかった。役者ってこんなに違うこともできるんだって」。
「JAMSTECの新理事長役の遠藤憲一さんなんて、3本くらい同時に別の作品をやってらっしゃいましたからね(笑)。『やれる時には頑張ってやっていかなきゃだめなんだ』とおっしゃっていました。僕も今回初めて、大変ではあるけれど、掛け持ちもおもしろいと感じることができました」。
ちなみに井上自身が研究者になるなら、どんなテーマを選ぶのだろう。「人の顔ですかね。僕、名前を覚えるのは苦手なんですけど、顔はすぐに覚えられるんです。土地によるものだったり、系統だったり、研究するのはおもしろいんじゃないかな」。(取材・文・写真:望月ふみ)
『連続ドラマW 海に降る』は10月10日(土)よりWOWOWにて放送開始。