イッセー尾形、染谷将太と「演技のウマが合う」7割アドリブのシーンも

映画『先生と迷い猫』で9年ぶりに主演を務めたイッセー尾形。しかもヒロイン役は、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』でデビューした注目の三毛猫ドロップ。「素なのか、演技なのか、わからないくらい素晴らしかった。この猫について行こうと思った」と笑顔で語るイッセーが、本作に込めた思いや、アドリブの応酬だったという撮影の舞台裏を語った。
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本作は、埼玉県で実際に起きた地域猫失踪事件を原案に、『60歳のラブレター』の深川栄洋監督が再びイッセーとタッグを組み映画化した感動ドラマ。定年退職した元校長先生・森衣恭一(イッセー)と、亡き妻・弥生(もたいまさこ)の可愛がっていた三毛猫ミイ(ドロップ)が、地域の人々を巻き込みながらも心を通わせていく姿をコミカルに描く。染谷将太、岸本加世子、北乃きい、ピエール瀧など、個性豊かな実力派俳優たちの共演も見どころの一つ。
森衣は妻に先立たれて一人暮らし。カタブツさとヘンクツさから近所では浮いた存在で、訪ねてくるのは三毛猫ミイだけ。唯一の趣味であるカメラを首にぶら下げながら、背筋をピーンと伸ばし、街を闊歩する。まさにイッセーが作り上げた唯一無二のキャラクターと言えそうだが、モデルとなった人物はいないという。「外面は、撮影に入る前にイラストを描いて作り込んでいきました。内面に関しては、私はむしろ不動でいようと。このキャラクターは周りが作り上げていくものだと思いましたね」と述懐する。