西内まりや、この1年で心境の変化「焦らないで楽しむ」充実した“女優業”
インターネットを経由し知り合いメールで仲を深めるという、現代のSNSにおける恋愛シチュエーションを反映しているような本作。西内自身のSNSの使い方は「ファンの人とのコミュニケーションの場なので、私はこういう恋愛経験はないんですけど」と前置きしながらも、「今の時代、簡単にメールでやり取りができるから、言葉の大切さがなくなってきたと実際感じていたんです。メールのワクワク感や言葉を選んで送信する気持ちとか、最近なくなってきているな、と。だからこそ、言葉は簡単に人を傷つけるし、半面、言葉で救われて変われることもあると、この映画が気付かせてくれました」と、作品とシンクロする自身の思いを明かしてくれた。
振り返れば西内の2015年は、映画の初出演以外にも、時代劇への初挑戦、5年間務め上げた雑誌『Seventeen』のモデル卒業と、めまぐるしい日々が続いた。本年2月に放送された『情熱大陸』(TBS系)に登場した際には「本当は苦しい」と涙ながらに思い悩む姿が放送されていたが、2015年も暮れにさしかかった今、心境に変化はあったのだろうか。「今はいい意味で、バランスのとり方が自分で分かってきたのかな。この1年で、すごく視野が広がりました。毎日いろいろなことができている自分が幸せです。焦らないで楽しむようになりました」と、清々しい表情で充実した今をかみしめていた。(取材・文・写真:赤山恭子)
『レインツリーの国』は11月21日より公開。