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市原隼人「一生役者でありたい」 芝居・役者も嫌になり涙した過去も告白 

映画

 一方、亡くなった生徒の母親役の清水美沙とは、「目を合わすことも、口を利くこともできず、現場には常に緊張感があった」とか。しかしその日の撮影が終われば違う。「みんなで食事に行ったり、山に登ったりしました。ハイキング感覚ですかね。頭を空っぽにできる時間で救われました。清水さんと(オーナー役の)近藤(芳正)さんとも一緒に歩きましたよ(笑)」と穏やかに述懐した。

 新たに忘れられない作品、役柄に出会った市原。「一生、役者でありたい」と断言しつつ、海人ではないが、自らにも壁にぶつかった時期があったと明かした。「心の底から芝居も役者も嫌になった時期もありました。理由もわからず、部屋の隅っこで膝を抱えて、涙もとまらなくて。でも作品を観ていただいたお客様から、本当にピュアな言葉をいただけて、そうした言葉をかみしめるとなかなかやめられないです(笑)。それに雨が降っても寒いということも忘れてしまうくらい、優先しなきゃいけない感情、芝居の感覚も知ってしまいましたしね」。

 さらに続けた。「この仕事は、ビジネスなんだけど夢。夢なんだけど、ビジネス。でもビジネスが先行はしない。子どもが好きな積み木を重ねるように、いつまでもひとつひとつコツコツと積み上げることを忘れずにいたいし、僕は社会との壁を作らないフラットな役者でありたい。そうした根源を忘れない人間でいられたらと思います」。(取材・文・写真:望月ふみ)

 『ホテルコパン』は2月13日よりシネマート新宿ほかにて公開。

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