真田広之、「他の職業は考えられない」晩年まで俳優をやるため“今”を大事に

日本が誇る国際派俳優・真田広之が、探偵業を引退した93歳のシャーロック・ホームズを主人公とした映画『Mr.ホームズ 名探偵最後の事件』に出演した。真田演じるウメザキは、30年前の未解決事件に挑んだホームズに大きな影響を与える役柄だ。「シャーロック・ホームズ映画の歴史に日本人が登場するなんて……」とオファーを受けたときの印象を語った真田に、ホームズを演じた英国の名優イアン・マッケランとの共演の印象や自身の俳優という仕事へのスタンスを聞いた。
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世界的に有名な「シャーロック・ホームズ」の引退後をモチーフにした本作は、ハリウッドを拠点に世界で活躍する真田にとっても非常に魅力的な話だったようだ。「この作品には、今まで見たことがないようなシャーロックが描かれています。台本を読んで非常に面白いと思い、すぐ(ミッチ・カリンの)原作の『ミスター・ホームズ 名探偵最後の事件』も読みました。ほぼ即決に近い形で出演を受けました」と興奮気味に語る。
真田の言葉通り、本作に登場するシャーロックは既存のイメージを覆すようなシーンも多々ある。「ワトスンが描いたシャーロック像である鹿撃ち帽やパイプもくわえておらず、痴呆に悩み、弱みも老いも見せる親しみのもてる元ヒーロー」と本作のシャーロックを位置づけると「彼の人生の晩年に深く絡めるチャンスが訪れること自体が驚きであり喜びでした」と本作との出会いがどれだけ魅力的なことだったかをしみじみと述べた。
また、これまでシャーロック・ホームズを題材にした作品は数多く映像化されてきたが「僕にとってのシャーロックはこの作品のシャーロックになりました。『鹿撃ち帽をかぶっているシャーロックはニセモノなんだ!』なんて勝手に思って心の中でほくそ笑んだりしていましたね」と完全に本作のシャーロックに魅了された様子だ。