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水川あさみ、女優としての転換期 “恥をかいた”舞台が大きな経験値に

映画

『後妻業の女』水川あさみにインタビュー 
『後妻業の女』水川あさみにインタビュー クランクイン!

 シリアスな人間ドラマからナンセンスな爆笑コメディーまで、近年、女優としての振り幅をますます広げている水川あさみ。最新映画『後妻業の女』では、豊川悦司演じる詐欺男を金づるにする美人ホステス・三好繭美を妖艶に演じ、新たな魅力を開花させている。苦手だった舞台の世界にも積極的にチャレンジし、思いきり「恥をかいた」ことが大きな経験値になったと語る水川が、女優としての苦悩と転換期、将来に向けての意気込みについて語った。

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 本作は、直木賞作家・黒川博行のベストセラー小説を『愛の流刑地』などの鶴橋康夫監督が映画化した群像喜劇。孤独な高齢男性の後妻に収まり財産を狙う後妻業の女・竹内小夜子(大竹しのぶ)と、悪徳結婚相談所所長・柏木亨(豊川)を中心に、強欲な人々が織り成す現代社会の闇をユーモラスに活写する。このほか、笑福亭鶴瓶、永瀬正敏、尾野真千子、風間俊介ら実力派キャストが脇を固める。

 伊丹十三作品を彷佛とさせる本作の世界観に対して水川は、「80年代風のポップな匂いを出しながら、内容は凄くダークでホラー、そのギャップが面白い」と称賛。水川自身は、劇中、豊川の愛人役としてスパンコールのド派手な衣装で登場するが、「繭美はお金に対して欲深く、自分の夢のために柏木を利用する計算高い女。彼に愛情がないわけではないけれど、とても曖昧」と分析する。

 さらに今回、舞台は水川の出身地でもある大阪。全編関西弁が飛び交う現場について、「実は関西弁でお芝居するのは初めてなんです。やっぱり、生まれつきの言葉なので、セリフも言いやすかったですし、温度も多少変わりますよね。周りも豊川さんや鶴瓶さん、尾野さんなど、関西出身の方が多かったのでとても楽しかった」と笑顔を見せた。

 ところで、今でこそどんな役でも演じ分ける変幻自在の水川だが、忙しい日々の中で、「いただいた役とどう向き合えばいいのかわからなくなった」時期があったという。そんな時に出会ったのが、「私には向いていない」と頑なに避けてきた舞台の仕事。30歳を目前に意を決して挑んだ『激動-GEKIDO-』では、「全身を使って後ろの席まで届く表現方法がなかなか掴めなくて…もう壁にブチ当たり過ぎて、『恥をかくとはこういうことなんだ』と痛感しましたね。舞台に真っ裸で立たされている気分になった」と振り返る。

 今回、主演を務めた大竹とも、昨年、『地獄のオルフェウス』で同じ舞台に立ったが、「皆さん、口を揃えておっしゃいますが、大竹さんは“怪物”のような存在。理解力が高く、表現力も豊かで自由自在に何でもできる。心底、お芝居が好きで楽しいんだなと。『凄い』という言葉ではとても表現し切れないほど。舞台、そして本作でご一緒できたことは、私にとって素晴らしい経験になった」とリスペクトの言葉を惜しまない。

 舞台への積極的な挑戦と、大竹ら刺激的な諸先輩方との共演によって、多くのことを学んだという水川。「女優にとって、一つのイメージに縛られることほど、つまらないものはないと思います。私も今年で33歳になりましたが、気持ちも新たにいろんなことにチャレンジしたい」と意欲満々。「これまで以上に本気で向き合える作品と出会い、同じ熱量を共有できる人たちと、同じ目標に向かってがんばりたい」と目を輝かせる水川のさらなる飛躍に期待したい。(取材・文・写真:坂田正樹)

 映画『後妻業の女』は8月27日より全国公開。

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