『カーズ』監督、“森のシーン”は「『となりのトトロ』を意識」

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ディズニー/ピクサーの最新作『カーズ/クロスロード』の公開にあわせて来日したブライアン・フィー監督とプロデューサーのアンドレア・ウォーレン氏にインタビュー。表紙に『となりのトトロ』が描かれた雑誌を見つけ、ごきげんな表情を見せるフィー監督は、「二人ともトトロの大ファンなんだ。この作品にも影響を受けたシーンがあるよ」と明かすなど、終始笑顔で、本作に込めた思いや製作秘話、さらにはピクサーの“失敗を怖れない”チャレンジ精神についても熱く語った。
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全米初登場第1位の大ヒットスタートを切った本作は、“クルマたちの世界”を舞台に、天才レーサー、ライトニング・マックィーンの活躍を描く『カーズ』の最新作。新世代レーサーの台頭に押されるマックィーンが、“人生の岐路”で苦悩する姿を、仲間たちとの友情を絡めながら描く。
「マックィーンをアスリートとして捉えている」というウォーレン氏は、やがてくる“引き際”の選択をエモーショナルに描きたかったと語る。「アスリートというのは肉体的に限界があるので、普通の人より現役生活は短く、次のステージをどうするのか、という問題に直面する。そしてもう一つは、今まで自分を支えてくれた“恩師”への思い。この二つを組み合わせて物語を膨らませていったの。マックィーンというキャラクターをより掘り下げるために“世代交代”というリアルな壁が必要だった」。
脚本を担当したボブ・ピーターソンは、「ストーリー制作時に『スター・ウォーズ』シリーズをかなり参考にした」と発言しているが、「自分が影響を受けた作品は、自然に出てくるもの。ボブもきっとそうだよ」と頷くフィー監督。「僕だってそうさ。例えば『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』で、森の中をスピーダー・バイクが激走するシーンがあるだろ?あれはレースシーンでとても参考になったよ!」とニッコリ。さらに、「森のシーンでは『となりのトトロ』をかなり意識したよ。あの雰囲気や空気感、美しさはとにかく素晴らしいからね。匂いまで漂ってきそうな、そんな森を表現したいと思ったんだ」と振り返る。