健太郎、映画初主演作『デメキン』に全霊を注ぐ 「役を生きたい」気持ち強く
クランクアップの際には仲間たちから胴上げされた。「同じ日にクライマックスの撮影をして、それからラストシーンを撮ってクランクアップでした。急にみんなが集まってきて、胴上げしてくれたんです。そんなことは初めてでしたし、胴上げのあとに、親友の厚成を演じてくれた山田裕貴さんが来て『サイコーの座長だった、最高だったよ』って、耳元でぼそっと。今それを言うのか、ずるいなって(苦笑)。その瞬間、いろいろな思いが込みあげてきて、泣いちゃいました」。
撮影後は「燃え尽きました。『デメキン』ロスになりましたね」と笑う。しかし休んでいる暇はない。今年は5本の映画(前後篇もの含む)と3本のドラマに出演。「『デメキン』で考え方が変わりましたし、別の作品でも、役を生きたいという気持ちが強くなりました」と前を見据える。
全霊をかけた『デメキン』は熱い青春ドラマに。クレジットのバックで流れる正樹と厚成のタンデムショットが余韻を残す。「最後、本当はセリフもあったんですが、何を言ったらいいか分からない気持ちに襲われて。気づいたら、厚成とふたりで『わ~!』って叫んでいたんです」。そこにはまさしく、自分に、相手にまっすぐな正樹がいた。(取材・文・写真:望月ふみ)
映画『デメキン』は12月2日より全国公開。