戸田恵梨香、30代充実の日々 ヘビーな役で変わった気持ち
「演じていてすごくヘビーでセンシティブな役柄でした」と美也子という役について触れた戸田。それでも「カットが掛かると気持ちは切り替わるし、自宅には持ち帰らないタイプ」と引きずることはなかったというが「唯一、これまでで気持ちを切り替えられなかったのが『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS系)という作品で演じた尚という女性。かなり引きずってしまってなかなか役が抜けずに、撮影が終わったあと、なかなか次の仕事を入れられなかったんです。(共演した)ムロ(ツヨシ)さんにも『役が抜けないんです』ってメールしたぐらい。共演者にそんなことを伝えたのも初めてでした」と特別な経験だったことを明かした。
以前、「しっかりとテーマを持って作品に臨みたい」と話していた戸田。言葉通り、30代になってから公開や放送された作品で戸田が演じたキャラクターには、芯の強さとメッセージ性が感じられる。本作では、作品を観た人が「『別にいいじゃんね』と寛容さを持つことの豊かさが伝わってくれたらうれしい」と作品に込めた思いを語ってくれた。(取材・文:磯部正和 写真:松林満美)
映画『最初の晩餐』は11月1日より全国公開。