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『AI崩壊』入江監督、アカデミー賞の有力候補『ジョーカー』の魅力を語り尽くす!

映画

『AI崩壊』入江悠監督が『ジョーカー』の魅力を語る!
『AI崩壊』入江悠監督が『ジョーカー』の魅力を語る!

 2月10日(現地時間)に授賞式が予定されている第92回「アカデミー賞」で、最多11部門にノミネートされている映画『ジョーカー』の魅力を、映画『AI崩壊』(公開中)の入江悠監督が語り尽くした。

【動画】ホアキン・フェニックス主演『ジョーカー』予告編

■ホアキン・フェニックスは本当に希有な俳優

 売れない孤独なコメディアンのアーサー・フレックが、悪のカリスマ、ジョーカーに変ぼうするまでを描き出した本作。ヒース・レジャー、ジャック・ニコルソン、ジャレット・レトなど、歴代オスカー俳優たちが演じてきた悪のカリスマ、ジョーカーを演じているのは、『ザ・マスター』『ビューティフル・デイ』のホアキン・フェニックスだ。

TM&(C)DC.Joker(C)2019 Warner Bros.Entertainment Inc.,Village Roadshow Films(BVI)Limited and BRON Creative USA,Corp.All rights reserved.
 そんな本作について「もともとホアキン・フェニックスの大ファンだったので。彼がジョーカーをやると聞いた時点で必ず、これは面白いだろうと思っていました」という入江監督は、「一見、とっつきにくい映画なのかなと思われるかもしれませんが、誰もが持っているような孤独や、他者と触れあえない苦しみというものがしっかりと描かれているので、のめり込みやすい。観客が自分のこととして観ることが出来る。それはいい映画の条件じゃないかなと思っています」と語る。

 本作はR指定(日本はR15+)作品ながら、全世界で興収1000億円を突破する大ヒットを記録している。その理由について「やはり本物を見たいという観客が増えたんじゃないかという気がするんです。生ぬるいものではなく、本当に自分のこととして感じられるような映画を求めているんじゃないか」と切り出した入江監督は、「近年はDCやマーベルなどのアメコミ映画が大ヒットを記録していて、観客にある種の安心感が生まれてきている。でも、そんな安心感の中で、この『ジョーカー』という映画は違和感を抱かせた。この作品は他のアメコミ作品とはひと味違うぞ、突然変異的なものだぞと。そうしたところがお客さんに期待感を抱かせたんじゃないかなと思うんです」と分析してみせる。

 さらに「今回、ブルーレイを見直してみたんですが、意外と映像がポップだなと思いました。衣装や美術の配色が、暖色と寒色のコントラストになっていて、視覚的にも楽しい画面になっている。ずっと観ていても飽きないような工夫がされているなと思いました。衣装や髪型、髪の色などもそうですが、やはりポップカルチャーをちゃんと踏まえた上で、大人もちゃんと楽しめるように作られていて、センスがいいなと。最先端のプロの仕事をしている」と感じたという。

 また、ホアキンの鬼気迫る演技についても「ホアキン・フェニックスは世界最高峰の俳優だと思っていて。なんてことないアップのカットひとつを見ても、すごくいろんな感情がそこから溢れてくる。ひとつの表情の中に、楽しいし、悲しいし、ワクワクしている、といった相反する感情が入り乱れる」と絶賛。「ブルーレイで見直してみると、笑いが止まらないシーンでも、先にちょっとだけ悲しい顔をちゃんと入れてから笑っているんですよね。笑いと哀しみが同居しているということを、きちんと計算しながらやっているんだなというのがすごいですよね。この人の心の中で何が起きているんだろうと、観客の想像がどんどんかきたてられていく。本当に希有な俳優さんです」と熱く語る。

■自分の“原点”に戻ってこられた

 そんな入江監督の最新作は、大沢たかお主演の近未来サスペンス『AI崩壊』。同作の舞台は、AIが全国民の個人情報、健康を管理し、生活に欠かせない存在となっていた今から10年後の世界。だが、人に寄り添うはずのAIが暴走し、生きる価値のある人間、生きる価値のない人間を選別し始める…。

(C)2019映画「AI崩壊」製作委員会
 「『SR サイタマノラッパー』のような等身大の映画が、入江の原点だと言われることが多いんですが、実は幼少期から、こうした『AI崩壊』のような、近未来パニック映画が好きだったんで。こういうジャンルが自分の映画的な原点ですし、ようやくここに戻ってこられたなと思いますね」という入江監督。

 続けて、「大沢たかおさん演じる主人公の桐生もそうなんですが、ある種、社会から拒絶されてひとり漂う人物に関心があります。今までも自分の映画では、コミュニティから分離してしまった主人公が、自分の存在意義やアイデンティティを見失うようなさまを描いてきましたが、それは『ジョーカー』にも共通するところがあると思うんです」と語る。

 『AI崩壊』も『ジョーカー』も、描いている題材こそ違えど、その根底には貧困や格差といった問題が流れている。「世界的な潮流として、優れた監督やプロデューサーたちが、そういったテーマをきちんと見つめて作品を生み出そうとしているなと感じます。でも『ジョーカー』はその上で、ちゃんと娯楽作品として楽しめるようになっているのがすごいなと思うんですよね。ポン・ジュノ監督の『パラサイト 半地下の家族』にもそういったものを感じます。『AI崩壊』もそういった映画になっていたらいいなと思います」と付け加えた。

 映画『ジョーカー』ブルーレイ&DVDリリース、デジタル配信中。 2月7日(金)よりIMAX、ドルビーシネマにて再上映決定。映画『AI崩壊』全国公開中。

TM&(C)DC.Joker(C)2019 Warner Bros.Entertainment Inc.,Village Roadshow Films(BVI)Limited and BRON Creative USA,Corp.All rights reserved.

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