欅坂46・二期生、改名発表後の気持ちの変化 次第に大きくなる「寂しさ」と「期待」
関連 :
■ラストライブへ向けて「カッコいい欅坂46」を貫き通したい
――2018年12月10日に東京・日本武道館で行われた、二期生にとっての初ステージ「欅坂46 二期生/けやき坂46 三期生『お見立て会』」から約1年9ヵ月。これまでの活動を振り返り、皆さんがグループのメンバーになれたと実感できた時期はいつだったのでしょうか?
武元:ハッキリとしたきっかけがあったわけではなく、昨年7月の「欅共和国2019」からその後の「欅坂46 夏の全国アリーナツアー2019」にかけて、自分なりに「欅坂46の武元唯衣」としての実感が湧いてきました。
東京ドーム公演もあり、パフォーマンス面でも曲ごとに先輩方のポジションへ立つ思いも変わってきた気がして。その時期まではどこか申し訳なさや怖さを感じていましたが、だんだんと経験を重ねるにつれて「メンバーなんだから堂々とステージへ立たなければいけない」という感情も強くなっていきました。
松田:私も明らかなきっかけはなくて、いつの間にか自然と自覚が強くなっていった気がします。加入からしばらくはメンバーとしての手応えをつかめずにいましたが、時間が解決してくれたような気もして。やっぱりステージを経験していくにつれて、自分の中で「もっと頑張らなきゃ」という気持ちが強くなっていきました。
田村:私は、9thシングルの選抜発表(※)でした。それまでは先輩のポジションを埋める立場で、二期生の私たちにはそれしかできなかったんです。もちろん先輩たちのポジションに入らせていただけるのはうれしいんですが、自分たちにはそれしかなくて、でも、そこでどれだけ精いっぱいやって結果を残せるかと頑張ってきたので、初めて自分のポジションをいただけたときに「欅坂46のメンバーとしての自分の立ち位置ができた」と思えました。
先輩のポジションに入っても、正直、二期生の自分たちはどこか自信がなかった気もするんです。同じ曲でも今回はこのポジションで、次は違う人が代わりを務めるという繰り返しで、毎回が選抜発表のような気分だったから、初めて自分のポジションをいただけたときに、小さな自信にもつながっていったなと感じます。
※欅坂46は、デビューシングル「サイレントマジョリティー」から8thシングル「黒い羊」まで“全員選抜”の形であったが、2019年冬に発売を予定していた9thシングルでグループ初の選抜制を導入、当時のメンバー26人から17人に絞り込んだフォーメーションを発表していた。しかし、予定していた9thシングルはその後、発売延期に。8月にリリースされた配信限定シングル「誰がその鐘を鳴らすのか?」がグループとして最後のシングルとなった。ドキュメンタリー映画では、選抜発表の様子も描かれている。
――最後に、10月に控えるラストライブまでわずかとなりましたが、欅坂46として残された時間をどう過ごしていきたいですか?
武元:私は加入前から欅坂46の存在に支えられてきたので、グループに対する感謝を見せていきたいです。自分なりに「欅坂46の武元唯衣です」と言えることに誇りを持ってきたし、残り少ない時間を大切に過ごしていきたいと思います。
松田:ラストライブまでの時間もたぶん、今までと大きく変わることはないだろうとは思うんです。でも、タイムリミットがあるのは事実だし、それぞれが自分にできる限りに精いっぱい、欅坂46と向き合うことが、いちばん大事かなと感じています。
田村:ファンの皆さんが好きだったはずの「カッコいい欅坂46」を、最後まで貫き通したい気持ちもあるんです。一方で、改名を経て新しいグループになってからも応援したいと思ってもらえるように前を向いていたいし、いい意味で振り返りながら頑張っていきたいと思います。(取材・文:カネコシュウヘイ 写真:曽我美芽)
欅坂46ドキュメンタリー映画『僕たちの嘘と真実 Documentary of 欅坂46』は全国公開中。