TEAM NACS、“作られたチームではない”から続いた25年 唯一無二の5人だからできること
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■TEAM NACS全員が全国区の人気者に…。それでも“5人でいる良さ”とは?
ーーTEAM NACSの25年の歴史を振り返る内容でもあり、“5人でいる意味”を改めて考える機会にもなったのではと想像します。本作の撮影で「やっぱりこの5人っていいな」と思った瞬間や、25年も続けてこられた秘訣(ひけつ)を感じたことがあれば教えてください。
音尾:この5人でやってきた仕事も多いですから、雑談から思い出話まで、各自がいろいろなエピソードを共有しています。だからこそ、一言交わすだけでも、その裏にはいろいろな思いがあることを感じ取ることができる。観ている人にも、そういったわれわれの雰囲気から、25年の歴史を感じられる作品になったような気がしています。続けてこられた秘訣は、“作られたチームではない“ということ。5人で勝手に作ってしまったチームですから、応援してくださる方も、そういったところを気に入ってくださっているのではないでしょうか。
TEAM NACS(前列左より)戸次重幸、音尾琢真、(後列左より)安田顕、大泉洋、森崎博之
大泉:アドリブとなったときには、やっぱり強いチームなんだなと改めて思いました。これは初めて会った5人や、ほかの5人では絶対にできない。アドリブではあっても、僕たちの中では25年で培った“方程式”のようなものがあるんです。“そのネタ行くのね、じゃあこっちはこう行くよ”という暗黙の型がある。“壱ノ型、弐ノ型と来て、おお!参ノ型もきれいに決まりましたね!”みたいなね(笑)。それは、われわれでしかできないことだと思います。5人で何かをやって、いきなり面白くできるのは、僕らの自慢できること。この人たちはやっぱり頼もしいし、面白い。だからこそ、“長くやっていきたい”とそれぞれが思ったんじゃないかなと思います。
WOWOWオリジナル『がんばれ!TEAM NACS』より (C)WOWOW
戸次:本当に、その通りですね。誰かほかの5人を集めて“今回の作品をやれ”と言われても、きっと無理だろうなと感じています。僕たちには25年のキャリアがあって、それはNACS歴25年ということにもなるんです。今回は“そういったキャリアを積んできた僕らにしか撮れないものがある”という思いで、9話までやっていました。25年続けられた理由は、ひとえに “一緒に歳を取ろう”と決意してくれたファンの方々のおかげだと思っています。
安田:僕の中では、TEAM NACSとして最初の10年と、そのあとの15年は、何かしら違いがあると思っていて。最初の10年と比べると、そのあとの15年はそれぞれの仕事をする時間も増えてきています。その二つの時代に関して共通認識があったり、外に出たことをフィードバックして、また5人の時間を過ごすことで、あうんの呼吸が生まれている。“最初の10年とそのあとの15年があってこそ、今がある”というところが、われわれの面白さにつながっているのかなと思っています。そしてここまで続けてこられたのは、お客さんが求めてくださったからこそ。それに尽きます。
安田顕
森崎:本作のチラシに使われている、浴衣を着た5人の写真を見ると、これが25年やっている証なのかなと思います。ほかの仲間といてももちろん笑いますけれど、こんな笑い方をするかな?と感じますね。ただ今回の企画は、僕らにとって“パンドラの箱”でもあって。25年やってきて、3年に一度の本公演がTEAM NACSの本質だとしても、これまで決して盤石ではなかったというか。(関係性も)ぐらぐら、ぐらぐらしているわけですよ! そこに来て、WOWOWさんが今回、僕らのことを揺さぶってきた。この企画がどのように決着するのか、最後まで1話たりとも見逃せない! 50歳のおじさんの生態を知る意味でも、ぜひご覧になっていただきたいですね。(取材・文:成田おり枝 写真:高野広美)
『がんばれ!TEAM NACS』は、WOWOWプライム、WOWOW4K、WOWOWオンデマンドにて、6月20日より毎週日曜23時放送・配信。