検閲官・内野聖陽×座付き作家・瀬戸康史、『笑の大学』25年ぶりに再演 三谷幸喜の演出は初
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三谷幸喜作の二人芝居『笑の大学』が、キャストに内野聖陽と瀬戸康史を迎え、2023年2月8日より東京・渋谷のPARCO劇場にて上演されることが決まった。1998年以来一度も日本で公演が行われてこなかった伝説の舞台が、四半世紀ぶりによみがえる。
【写真】三谷幸喜が『笑の大学』の演出を務めるのは初
戦争色が濃厚になる昭和15年。登場人物は、警視庁検閲係・向坂睦男と劇団「笑の大学」座付作家・椿一。非常時に喜劇など断じて許さないとする向坂は、上演中止に追い込もうと執ようなまでの注文を繰り返す。しかしなんとか上演許可をもらいたい椿は、向坂が要求する無理難題を逆手に取りながら、あくまで真正面からの書き直しに挑戦する。警視庁の取調室を舞台に、相対する男二人のドラマが始まる-。
1996年にパルコ・プロデュース公演として青山円形劇場で初演された本作は、第2回読売演劇大賞「最優秀作品賞」を受賞し、その後1998年、PARCO劇場にてアンコール公演が行われ、東京、札幌、大阪、福岡の4都市56ステージを巡演した。ロシア語、韓国語、中国語、フランス語にも翻訳され、海外で上演され続けているが、日本では1998年以来上演されていなかった。
今回、検閲官・向坂睦男役を内野聖陽、劇団「笑の大学」の座付作家・椿一役を瀬戸康史が演じる。三谷の希望で2人の出演が実現した。また、三谷自身が演出も手掛ける。三谷が本作を演出するのは初めて。
三谷は「『笑の大学』は大好きな作品。だからこそ、託したい俳優さんに出会うまで再演はしないと決めていました。内野さんの『向坂』が見たいと思った時から、今回のプロジェクトは始まりました。そして瀬戸さんは今の僕が最も頼りにしている俳優さんの一人。この二人で『笑の大学』を上演できるというのは、僕にとって最高の喜びです」と語っている。
内野は「25年前の、脚本家三谷さんの素晴らしい戯曲と、25年後の、演出家三谷さんとのお仕事なんて、一度に2度美味しい思いができる、こんな素晴らしく贅沢なことはありません。ボクがこの本で素敵だなって感じることがいっぱいあって、顔の筋肉が緩んでしまう瞬間もたくさんあって、声を出して笑ってしまうところもたくさんあって、涙腺が緩んでしまうときもあって、そんな素敵なものを、いっぱいいっぱい舞台の上に花開かせたいと思っています」と意気込む。
瀬戸は「まず、舞台版と映画版を観た時に、演じる人物によってこんなに印象が違うのだと驚いたのを覚えています。それは、登場人物がほぼほぼ二人しかいないからでしょう。その二人の俳優が持つ性質が空間を支配して、ダイレクトに観客に伝わる感じ。でも、それが気持ちの悪い生々しさではなく、どこかクセになる生々しさなんですよね。ずっとこの二人の掛け合いを見ていたいと思わせる三谷幸喜さんの力…とんでもないです」としている。
PARCO劇場開場50周年記念シリーズ『笑の大学』は、東京・PARCO劇場にて2023年2月8日~3月5日、新潟・りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 劇場にて3月11・12日、長野・まつもと市民芸術館主ホールにて3月18・19日、大阪・サンケイホールブリーゼにて3月23~26日、福岡・キャナルシティ劇場にて3月30日~4月2日、宮城・電力ホールにて4月6~9日、兵庫・県立芸術文化センター阪急中ホールにて4月13~16日、沖縄・那覇文化芸術劇場なはーとにて4月20・21日上演。
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