映画『ターミナル』のモデルになったイラン出身の男性、パリの空港で死去
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スティーヴン・スピルバーグ監督の映画『ターミナル』のモデルになったイラン出身の男性メフラン・カリミ・ナセリさんが、パリの空港ターミナルで死去した。
【写真】映画『ターミナル』のモデルになったメフラン・カリミ・ナセリさん 空港で暮らす様子
Varietyによると、現地時間12日、パリのシャルル・ド・ゴール空港のターミナルにて、ナセリさんが心臓発作のため亡くなった。2006年に入院のため離れていたが、数週間前からまた空港内で暮らすようになっていたという。
ナセリさんは、1945年イランのマスジェデ・ソレイマーン生まれだとされ、およそ76歳だったとみられる。1988年にイギリスに難民認定を却下されたのち、無国籍を宣言。以来空港内で暮らすことを選んだ。報道によると、彼は常に荷物を自分のそばに置き、読書や経済の勉強、日記を記して過ごしていたとされる。2004年には自叙伝『The Terminal Man(原題)』も出版された。
彼の半生は、スピルバーグ監督の『ターミナル』でトム・ハンクスが演じた東欧出身の男性キャラクターのモデルとなったほか、ジャン・ロシュフォール主演のフランス映画『パリ空港の人々』の着想の元にもなった。報道によると、ナセリさんは『ターミナル』の制作に際し、およそ25万ドルを受け取っていたそうだ。