笠間淳、梅原裕一郎、葉山翔太ら登壇 アニメ『REVENGER』最終回イベントレポート到着
先日最終回を迎えたアニメ『REVENGER』の放送に連動した『惣二の部屋』の最終回イベントが、3月31日、東劇にて行われ、雷蔵役の笠間淳、幽烟役の梅原裕一郎、惣二役の葉山翔太が登壇。全12話が放送された本作の思いを語った。
【写真】雷蔵役・笠間淳「清らかな悲しみの物語だった」と『REVENGER』を振り返る
笠間は「アニメが始まる前は、インタビューなどで、『人の想い、人の情念』というテーマで語らせていただくことが多かったのですが、全話を観終えてからは『清らかな悲しみの物語』だったなというのが率直な感想です。確かにストーリーとしては重めで、人の想いや情念が蠢いてはいるのですが、今は救われない人の悲しさに対して透明感のある感情を抱いています」とコメント。
それに対して葉山も「確かに、エンディング映像で描かれている雷蔵の表情がまさにそれを物語っていますよね」とうなずいた。
続いて梅原からの「最初に脚本を読んだとき、『全員死ぬのかな?』って思いました」というストレートな感想には、他二人もうなずきながら苦笑い。「最終話を通して、最後のシーンの雷蔵は、もしかしたらその先の人生があったかもしれないとも思いつつ、ある種あの終わり方だったからこそ彼は救われたのかなとも思います」と梅原が語った。
次に、本編の話題に移り、11話での印象深いシーンや注目シーンをトーク。
梅原は「幽烟と雷蔵の許嫁・ゆいの回想シーンですが、あの時の幽烟は寄り添いすぎずに冷静に物事を見ています。でもその後、小判を受け取ってしまったからこそずっと苦しんでいた幽烟の苦悩が、実は1話の時点から続いていたことがようやく明かされるんです。利便事屋としては雷蔵を殺さなきゃいけないけれど、違う道はないのかと模索している幽烟の苦しみは、1話から戻って観直すと、より感じられると思います」と述べた。
葉山は「惣二がその真相を知って、幽烟と徹破と話していくうちに惣二も感情が昂って、『俺たちの的(まと)に、ただのひとりも誤解や逆恨みで殺されたヤツがいねえってか!?』と返すところが印象的です。利便事屋は一緒に仕事をしているけれど、《仲間》のような感覚では踏み込まない。それでも、町屋で雷蔵と一緒に暮らして、お互いの関係性が出来てしまったからこそ、雷蔵を殺すか殺すまいか、惣二の葛藤は思い出深いです」とした。
笠間は「言ってしまえば、雷蔵は最後まであの恨噛み小判の真相を知らないわけですよ。感覚や空気感として、雷蔵は、惣二が利便事屋として生きるがゆえに自分に対して刃を向けることは道理だと思っているはずなんです。でも、その事情の裏にある、自分が守りたかった人が本当は自分を殺そうと依頼していたという真実は、雷蔵は知らないけれど、演じている自分は知っているので、アフレコの際に雷蔵としてどういう心情で居ればいいのかとてもしんどかったですし、とても悩みました。有り難いことにアフレコの時に本編の絵があったからこそ、余計に雷蔵の表情を見るのがつらくて、僕の中で感情をどう処理していいのか分からず、あのシーンは雷蔵を担当する役者としてはとてもつらくて難しいシーンでしたね」と振り返った。
最後に、会場のお客さんへ、葉山が「『惣二の部屋』という、皆さんと一緒に作品について語れる場があったのは本当に光栄でした」、梅原が「僕らが今日話した『あのキャラクターはこういうことを思っていたんじゃないのかな?』という内容は僕らの見解であるように、観てくださった皆様それぞれが各々の解釈を楽しめる作品でもあります。正解も間違いもなく、想像して楽しむ余白がある作品だと思っているので、繰り返し観て頂いて楽しんでいただけたら嬉しいです」、笠間が「『REVENGER』はリアルタイムで視聴していたのですが、エンディングの曲が流れた後も『え…ここで終わり!? 続きあるよね、続きあるよね!?』と期待してしまうくらい、自分自身も感情移入をして観ていましたし、登場人物がみんな魅力的だったがゆえに、彼らのその後を観たいという想いが高まった最終話でした」と述べてイベントが終了した。