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菊地凛子、オダギリジョーら共演、熊切和嘉監督作『658km、陽子の旅』 本予告&場面写真解禁

映画

 菊地凛子が主演する熊切和嘉監督作『658km、陽子の旅』より、エンディングテーマ「Nothing As」が流れる本予告、場面写真、写真家の長島有里枝が手掛けた本ビジュアルが解禁された。

【動画】父の出棺まであと12時間、陽子(菊地凛子)が青森県弘前を目指す 熊切和嘉監督作『658km、陽子の旅』予告編

 本作は、父の訃報を受け東京から青森県弘前市の実家までヒッチハイクをすることになった主人公の陽子が、東京‐福島‐宮城‐岩手‐青森をたどる旅の中で出会う人々とのトラブルやあたたかい交流を通して、後悔を抱え孤立した心を癒していく一夜のロードムービー。

 熊切和嘉監督と主演の菊地が、『空の穴』以来、22年ぶりにタッグを組んだ。熊切監督はこれまで『ノン子36歳(家事手伝い)』や『夏の終り』で個性的なヒロインを描いてきたが、本作でも人生にもがき苦しむ“陽子”というヒロインを繊細に描き出す。陽子を演じる菊地は、引きこもりがちの生活から、久しぶりに他人と関わることで長年の自分への後悔を露わにしてゆく難役を渾身の演技で表現している。

 青森県弘前市出身の陽子(菊地)は、42歳、独身。人生を諦めなんとなく過ごしてきた就職氷河期世代の在宅フリーターである彼女は、かつて夢への挑戦を反対され20年以上断絶していた父が突然亡くなったと知らせを受ける。従兄の茂(竹原ピストル)とその家族と共に車で弘前へ帰ることにするが、途中のサービスエリアでトラブルを起こした子どもに気を取られた茂の一家に置き去りにされてしまう。

 出棺は明日正午。所持金がない陽子は、弘前に向かうためヒッチハイクをすることに。北上する一夜の旅で、懸命に働くシングルマザー(黒沢あすか)、人懐こい女の子(見上愛)、怪しいライター(浜野謙太)、心暖かい夫婦(吉澤健、風吹ジュン)に出会う。そして、陽子の前に立ちはだかるように現れる若き日の父の幻(オダギリジョー)により、陽子の止まっていた心は大きく揺れ動いてゆく。冷たい初冬の東北の風が吹きすさぶ中、はたして陽子は出棺までに弘前の実家にたどり着くことができるのか。

 予告編では、父の出棺まであと12時間という状況の中、主人公・陽子がヒッチハイクで見ず知らずの人の助けで車に乗せてもらったり、自ら歩いたりと、一夜の出会いと別れを紡ぎながら寒空の東北を歩んでいく姿が映し出されている。「自分には何もないんだって」と吐露する姿なども収められ、半ば人生を諦めて生きてきた陽子の想いと孤独が胸に迫る予告編となっている。

 なお予告編では、ロックバンド・Wilcoの「A ghost is born」のプロデューサーとしてグラミー賞を受賞したミュージシャンのジム・オルークと、映画『ドライブ・マイ・カー』の音楽を手掛けた石橋英子によるエンディングテーマ「Nothing As」の楽曲も解禁。歩みを進める陽子を、石橋の優しく透き通る歌声が導くような幻想的な楽曲となっている。

 本ビジュアルは、90年代から写真家として活躍し、木村伊兵衛写真賞をはじめ多数の賞を受賞、現在はフェミニズムの論客としても知られる長島有里枝が撮影したもの。早朝の荒れる海を前に、呆然と遥か遠くを見つめる陽子(菊池)の諦めとも希望ともつかない姿を見事に切り取った、美しく印象的なビジュアルに仕上がった。

 映画『658km、陽子の旅』は、7月28日より全国順次公開。

映画『658km、陽子の旅』予告編

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