坂元裕二、カンヌ脚本賞受賞の喜びを語る「今も夢の中にいるよう」
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映画監督の是枝裕和、脚本家の坂元裕二が29日、都内で開催された映画『怪物』脚本賞受賞!凱旋記者会見に出席。第76回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞した坂元は「今も夢の中にいるよう」と喜びを語り、是枝監督はレッドカーペットで起こったまさかのハプニングについて語った。
【写真】是枝裕和監督から賞状を受け取る坂元裕二
本作の舞台は、大きな湖のある郊外の町。子どもたちの喧嘩をきっかけに、さまざまな登場人物が織りなすヒューマンドラマを描く。坂元は受賞の心境を聞かれると「実感は正直、あまりありません。受賞を初めて聞いた時、寝ていたものですから、その第一報を聞いた瞬間、まず初めにまだ夢を見ているのかなと思いました。その後もまだ続いているようで、今も夢の中にいるような、そんな思い」と返答。また「この重み自体が、大きなこの作品の責任感だと感じますので。そこは私自身、手にも背中にも乗っかった、大きな責任だと感じております」とも語った。
過去に『万引き家族』でカンヌ国際映画祭最高賞パルム・ドールに輝いている是枝監督は「自分が褒められると、本当かな?って疑問が湧きますけれども、こういう形で自分の映画に関わってくれた役者さんとかスタッフが褒められるのは、本当に本当にうれしいですね。今回は会場にいて、とても幸せな気持ちになりました」と笑顔を見せた。
その後、カンヌのレッドカーペットで、本作の音楽を手掛けた故・坂本龍一さんの楽曲ではなく、久石譲が作曲した映画『菊次郎の夏』のテーマ曲「Summer」が流れていたことに話が及ぶと、是枝監督は「事前に『何にしますか?』というのは聞かれました。それで坂本龍一さんの、今回の『怪物』のテーマ曲をお願いしますという風に伝えました。かかったら久石譲だったんですよ(笑)。これはなんでだか分からない」と回想。
「上映終わって出てきてもまたかけていたので(笑)。大好きな曲なんですけどね。なぜあれがかかったのかは分かりませんけれども、授賞式でレッドカーペットを僕が歩いていても『たけし!』って声をかけられましたので。もしかすると、どこかでなにか違っていろんなことが伝わっているかもしれないです」と白い歯を見せた。
映画『怪物』は、6月2日より全国公開。