今夜放送『世にも』一夜限りの復活編 斉藤由貴、岡田惠和、バカリズムらの放送35周年祝福コメント到着
■岡田惠和(『瞬』(1992)、『ガード下の出来事』(1993)・脚本)
35周年おめでとうございます。私はたくさんは参加できませんでしたが、共に同じ時代を生きた思いがあります。一時間三話のオムニバスなので、監督たちが一秒の尺を本気で奪いあっていたのを横目で見てなんだか笑っていました。少しでも尺がほしいから「前回一秒貸したから今回は返してもらう」とか本気で言いあっていて。私が書かせてもらったのは「ガード下の出来事」というタイトルで、話のオチが聞けない謎の男の話でした。「ハイヌーン」という玉置浩二さん出演作がとにかく衝撃的に面白くて、それを撮った演出の坂本太郎さんと組めて緊張したし、幸せでした。しかも菅原文太さんが主演、上野顕太郎さんの原作。すごいです。今でも好きな、いい想い出です。
これからもいつまでもドラマが続きますように祈っております。世界はいつだって奇妙ですから。
■バカリズム(『来世不動産』(2012)原作・脚本・出演)
35周年おめでとうございます。12年前、「来世不動産」で原作・脚本・出演をさせていただき、それがドラマの脚本の仕事をいただくきっかけとなりました。『世にも奇妙な物語』は、僕の脚本活動の原点です。もしあの時お声がけいただかなかったら、きっとその後も脚本を書くことはなかったと思います。これからも変わらず“奇妙な物語”を作り続け、40周年の際にもまたコメントさせていただけると嬉しいです。
■久住昌之(『夜汽車の男』(2002)原作)
――今回復活放送される作品の想い
初めてオンエアされたのを見た時は、正直、ちょっとがっかりしました。主人公の食のこだわりの「理由」が少年時代にさかのぼって描かれていたから。ボクはそういう「どうしてかというと」はマンガに一切描いてなかったので。だけど、時間が経つに従って「ドラマはマンガと違うから」という気持ちが強くなり、素直にこれはこれで面白いと思うようになりました。さらに大杉漣さんの演技がよくて「あの時こういうドラマになってよかったな」と思うようになりました。これはいつか書いておきたかった本心です。
――35周年を迎えた「奇妙」への想い
ボクは短編ドラマが好きで、しかもそれがものすごく大変なこともわかるので、このシリーズが35年も続いたのはすごいと思う。ボクの描いてきたマンガも全て『世にも奇妙な物語』みたいなものです。ボクのキャリアの隣にずっとあった番組と言えます。
――視聴者のみなさまへ
『夜汽車の男』はボクのデビュー作のドラマ化です。ここには『孤独のグルメ』の原点があると思います。どうぞよろしく。
■北川悦吏子(『ズンドコベロンチョ』(1991)脚本)
「世にも奇妙な物語」は私が、まだ連ドラデビュー前の20代の頃、本当にたくさん書かせてもらいました。「ズンドコベロンチョ」は今も語り継がれる名作(迷作?)になりました。
深夜から、ゴールデンに移行する頃に、たくさん書いた記憶です。立ち上がりから知っています。
このような長く続く番組が、これからもたくさん生まれることを期待します。
■斉藤由貴(『恋の記憶、止まらないで』(2019)主演)
――今回復活放送される作品の想い
怖い役の方々が皆さんものすごく温和で優しくて朗らかだったので、「これがホラー撮影の内幕か…!」と感動した覚えがあります(笑)。なので、撮影は怖いというよりとても面白かったです。
――35周年を迎えた『世にも奇妙な物語』への想い
一つのシリーズが35年の長きにわたって愛され支持されるのは本当に並大抵のことではありません。それほどまでに視聴者の方々の心を掴む、稀有な作品に参加でき、しかもこのように記念の企画に選ばれたことが本当に名誉です。
――視聴者のみなさまへ
不条理、不可解、恐怖、はたまた、滑稽。人間の心の闇を、短い分数の物語の中で、そっと覗く体験を、どうぞお楽しみください。見逃し配信がないというのが、『世にも奇妙な物語』っぽいですし。