菜々緒「“共感覚”の苦労を表現するために」 白髪を染めずに撮影に挑む

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日本×台湾共同製作による映画『キャンドルスティック』の公開初日舞台挨拶が4日、都内にて開催。主演を務める阿部寛をはじめ、菜々緒、サヘル・ローズ、津田健次郎、 YOUNG DAIS、米倉強太監督が出席し、撮影の裏話を語った。
【写真】仲良くトークを展開する阿部寛&菜々緒
本作は、日本、台湾、イラン、ハワイと4ヵ国6都市を舞台に、元天才ホワイトハッカー・野原(阿部)を主人公に、「金融市場の番人」である難攻不落のAIをだまし、FX市場で大金を手に入れることをもくろむ、というスリリングなマネーサスペンス。
本作で初共演となった阿部と菜々緒。しかし、以前にTBSのスタジオですれ違ったことがあるらしく、阿部は「すごいオーラだなと思って、いつか共演したいと思っていました。今回共演してみて思ったのは、菜々緒さんといると周りの空気がキレイになるような。キレの良いしゃべりが、かっこつけていないんです。心のまま話す人で、気持ちが良い性格だと思いました。僕は英語のセリフが多くて現場でパニクっていたのですが、菜々緒さんとおしゃべりしていると楽しかったです」と振り返る。
対して阿部の印象は、「持っていたイメージそのまんまだった」と語った菜々緒。「でも、ちょっとお茶目だなと思いました。取材で聞かれたことに対して“忘れちゃった”と言っていて(笑)。どっしり構えられていたのが印象的でした」と阿部の意外な一面についても明かした。
初共演は2人だけでなく、阿部と津田も。しかも、初対面にもかかわらず、津田が阿部に水をかけるシーンがあり「芝居を始めた頃に阿部さんの舞台を拝見していて、(初対面時には)“あ、阿部さんだぁ……!”となりました。そんな阿部さんに水をかけるのかぁ~と……」と、複雑な気持ちで撮影に臨んだことを話す。
失敗してしまうと、メイクをし直す時間・衣装を乾かす時間がかかってしまい、撮影に支障が。しかも、水をかけるという行為自体が難しいようで、阿部いわく「以前に水をかけられるシーンがあったのですが、水が横に飛んで行ったことがあって。意外と真っすぐ飛ばないので、難しいんですよ」とのこと。「すごく緊張した」と言う津田だが、無事に一発で成功したと喜んだ。
撮影の裏話はまだまだあり、本作に登場する「共感覚」を持つ友人がいると明かした菜々緒。「すごく苦労していると語っていて、(その影響で)髪の毛が真っ白なんですって。その苦労が見えるように」と、あえて白髪を染めずに撮影に挑むという女優魂を見せつけた。
そのように、いろいろなチャレンジが重なった本作。阿部は「新進気鋭の監督なので、僕に新しいものをくれるんじゃないかと思って出演しました。悩みや苦労はあったけど、映画に対して誠実で。カメラマンも役者出身だから、演技を先読みして撮ってくださった。そしてなんといっても、合作という形の作品だということ。イランは別のパートで撮ったりと、今まで見たことがない作品になりました。今後こういった作品が増えるきっかけになったと思います」と自信を見せていた。