黒澤清監督『黒牢城』カンヌで1000人総立ちのスタンディングオベーション 本木雅弘は涙 菅田将暉、宮舘涼太も感激コメント
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現在開催中の第79回カンヌ国際映画祭にて、黒沢清監督作『黒牢城』が現地時間19日夜にカンヌ・プレミア部門で公式上映され、約1000人の観客が総立ちする熱狂のスタンディングオベーションに包まれた。上映後、主演の本木雅弘、共演の菅田将暉、青木崇高、宮舘涼太、そして黒沢監督が喜びを語った。
【写真】タキシード姿がかっこいい 本木雅弘、菅田将暉、宮舘涼太らレッドカーペットに登場
累計発行部数60万部を突破し、第166回直木賞と第12回山田風太郎賞をダブル受賞した米澤穂信の同名小説を、監督の黒沢自らが脚本を執筆し映像化。密室と化した“黒牢城”を舞台に、城主・荒木村重(本木雅弘)とその妻・千代保(吉高由里子)、地下牢に囚われた天才軍師・黒田官兵衛(菅田将暉)ほか様々な登場人物たちの思惑が飛び交う、緊迫の戦国心理ミステリーだ。
現地時間19日夜。日中に実施されたフォトコールでリラックスした笑顔を見せていた本木、菅田、青木、宮舘、黒沢監督ら一同は、正装のタキシードを完璧に着こなし、世界中の映画人やジャーナリストが集結したレッドカーペットに登場。昼間の表情とは異なり、どこか引き締まった緊張の面持ちを浮かべつつ、無数のフラッシュの中を堂々と進んだ。
その後、会場を「Salle Debussy(ドビュッシー・シアター)」に移して公式上映を実施。1000席を超える場内には満員の観客が。戦国の世を舞台に、城内という閉ざされた空間で繰り広げられるヒリつくような“密室心理戦”に観客たちは一様に息を呑み、濃密な緊張感が漂った。
エンドロールが流れはじめた直後から、1000人の観客総立ちによるスタンディングオベーションが場内に響き渡ると、黒沢監督は本木や菅田らと固い握手を交わし、客席へ深々と一礼。一同は安堵の表情や笑顔を見せて喜びを分かち合い、感慨深げに圧巻の光景を見つめていた。
なお同会場には、是枝裕和監督をはじめ、濱口竜介監督、深田晃司監督、石川慶監督、岨手由貴子監督らも出席。現地の観客たちの熱狂的な反応を全身で浴びた一同は、その後日本の報道陣に向けた囲み取材を実施した。
本木は「時代劇という異文化をどんな風に解釈してくれるんだろうと、少し不安に感じていましたが、本作が伝える“現代へのメッセージ”を、セリフが無い無音の中でも感じ取っていただけているような、皆さんがスクリーンに惹きつけられている姿を、確かに肌で感じました」と、瞳を潤ませながら熱く語った。
そんな本木と同じく、充実感をにじませる共演キャスト陣。菅田は「ミラクルな初体験でしたし、日本の試写会で観たときよりもリラックスしてお客さんとしても楽しめたような、不思議な時間でした。皆さんと一体感が感じ取れてとても誇らしい気分でした」、青木は「心地良い安堵感に包まれて、体がポカポカするような気持ちです。これからの人生で作品に向きあう時に、今日の瞬間を多分思い出すんじゃないかな、と。今後もずっと頑張っていける“糧”になるような、本当に嬉しい瞬間でした」と喜びいっぱいにコメント。
宮舘は「正直、上映中はずっと緊張していました。観客の皆さんの反応を通して、日本の映画の良さを改めて感じることができました。自分にとっても、メンバーに対しても今後語り継ぐことができる、非常に貴重な経験ができました」と感慨深い表情。
本作で6度目の公式部門出品を果たした黒沢監督も、「カンヌをはじめ色々な映画祭に参加してきましたが、上映後の拍手が皆さん本気で拍手してくれているな、祝福してくれているなと感じて、そんな経験は初めてでした。普遍的な物語として皆さんの心に伝わってくれたら嬉しいな、と思いながら作った映画ですので、上映後には、皆さんから温かい拍手をいただけて感激しました」と、手応えをにじませた。
映画『黒牢城』は、6月19日より全国公開。
※キャスト、監督のコメント全文は以下の通り。

