黒澤清監督『黒牢城』カンヌで1000人総立ちのスタンディングオベーション 本木雅弘は涙 菅田将暉、宮舘涼太も感激コメント
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■本木雅弘(荒木村重役)
私にとっては、60歳にして初めてのカンヌでした。短い時間でしたが、一生語れる思い出ができたという「お伊勢参り」だったかな、と(笑)上映会を終えて、一言では語り切れない喜びがありました。
カンヌ映画祭に参加できたことは、第一に黒沢監督に対する皆さんの信頼度と期待、リスペクトの“御裾分け”で自分がここにいるという気持ちは、最初からずっと感じています。
日本人でも理解するのが難しいかもしれない時代劇という異文化を、どんな風に解釈してくれるんだろうと少し不安に感じていましたが、人間のもつおかしみや滑稽な姿、真実が見え隠れするシーンではクスクスと笑いが起きたりもしていて。さらには、原作のもつ、そして黒沢監督が脚本の中でアレンジした本作が伝える“現代へのメッセージ”を、セリフが無い無音の中でも感じ取っていただけているような、皆さんがスクリーンに惹きつけられている姿を、確かに肌で感じました。
■菅田将暉(黒田官兵衛役)
ミラクルな初体験でしたし、日本の試写会で観たときよりもリラックスしてお客さんとしても楽しめたような、不思議な時間でした。(観客の反応は)想像以上に笑いが起こったり、日本の言葉遊びみたいなところも伝わってるような、皆さんと一体感が感じ取れてとても誇らしい気分でした。
■青木崇高(荒木久左衛門役)
心地良い安堵感に包まれて、体がポカポカするような気持ちです。本編が始まる前に、配給会社をはじめ関わった会社が映されるだけで拍手が起きたりするのは、カンヌ映画祭ならではだなと感じました。拍手に包まれている時間は照れくさい時間でもありましたが、会場を後にするときは急激な寂しさも感じて…。そういうのも全部含めて、とても幸せな気分になっています。
これからの人生で作品に向きあう時に、今日の瞬間を、多分思い出すんじゃないかな、と思います。今後もずっと頑張っていける“糧”になるような、本当に嬉しい瞬間でした。
■宮舘涼太(乾助三郎役)
すべてが初めての経験で、『カンヌに来ているな』という実感があります。観客の皆さんの反応を通して、日本の映画の良さを改めて感じることができました。自分にとっても、メンバーに対しても今後語り継ぐことができる、非常に貴重な経験ができました。
正直、上映中はずっと緊張していました。ただ、最後にいただいたスタンディングオベーションが本当に温かくて。会場全体の熱意も感じられるようなものだったので、映画祭を皮切りにようやく『黒牢城』が色々な方々に届けられたなと実感して、そこではじめて安心できました。
■黒沢清(監督・脚本)
私のファンは、大勢の方がホラー好きなので、『これ、ホラーじゃないんだよな…。ガッカリされないかな』と、正直不安な想いで会場に入りました(笑)。
私自身は、日本の時代劇を届けるという気持ちよりは普遍的な物語として皆さんの心に伝わってくれたら嬉しいな、と思いながら作った映画ですので、上映後には、皆さんから温かい拍手をいただけて感激しました。
カンヌをはじめ色々な映画祭に参加してきましたが、上映後の拍手が皆さん本気で拍手してくれているな、祝福してくれているなと感じて、そんな経験は初めてでした。皆さんのおかげでこんな映画ができたことが何よりもこの経験につながっているんだな、と、しみじみ感じております。

