西島秀俊の名演が光る! 映画『時には懺悔を』新場面カットが多数解禁
関連 :
中島哲也監督の8年ぶりの最新作『時には懺悔を』が、8月28日公開となる。主演の西島秀俊は、寡黙に他者の痛みを受け止める新たな探偵像を、セリフ以上に雄弁な“まなざし”で演じ切った。監督や共演の役所広司、片岡鶴太郎が語る、その魅力とは-。
【写真】佐竹三雄(西島秀俊)の演技が光る『時には懺悔を』新カット
本作は、その難しいテーマからも映像化不可能と言われた、打海文三によるミステリー小説を映画化。過去に傷つき、絶望の淵に生きる大人たちが、今を必死に生きる一筋の“小さな命”に触れたとき、凍りついた大人たちの心がかつてないほど激しく揺れ動く―。
主演を務めるのは、中島監督と初タッグとなる西島秀俊。家族との不和を抱えながら生きる孤独な探偵・佐竹を演じる。そして同じく中島組に初めて参加し、西島と初共演を飾る満島ひかり、さらには黒木華、宮藤官九郎、柴咲コウ、佐藤二朗、役所広司らが集結した。
西島秀俊が演じる探偵・佐竹三雄は、脳性まひを患う息子を数年前に亡くし、妻や娘との関係に深い傷を抱えている。
探偵が主人公の物語と聞けば、鋭い推理力を発揮し、事件の真相へ突き進む人物を思い浮かべるかもしれない。しかし本作の佐竹は、一般的な探偵映画の主人公とは異なる。自らの正義を声高に語るのではなく、過去に縛られ、後悔に溺れながら日々を過ごし、他人と距離を置き、ただ仕事として事件を追っているだけの探偵だった。しかし、二つの事件をきっかけに佐竹の人生は大きく転換する。事件に関わる人々の言葉に耳を傾け、その痛みや後悔を受け止め、未来を案じるようにまでなっていく。
中島監督が、佐竹について「僕が今まで作ってきた映画のキャラクターとしてはすごく珍しい」と語るほどの難役を、西島は、表情の奥に言葉にはならない感情をにじませる“まなざし”で体現した。中島監督は、そのまなざしに、過去に傷つき、他人との関係を断つように生きてきた佐竹の孤独を見いだした。監督は“まなざし”で演じる西島について、「そこに西島さんの役者としての凄さがある」と絶賛する。佐竹は、自分の感情を言葉にすることが苦手な人物である。だからこそ、セリフのないシーンでは、西島の表情や視線の動きが大きな意味を持つ。
また、撮影現場での中島監督について西島は「リアルな演技にこだわられていました。どのシーンでも、声の大きさやトーンに至るまで、もっと自然に、もっと何かを“意識しない”ということを追求されていて、とても印象に残っています」と、リアルな演技を求める演出方法を明かしている。何げない沈黙やしぐさにも、中島監督の緻密な演出と、西島の繊細な表現が積み重ねられていった。
西島の魅力について、役所広司や片岡鶴太郎も、それぞれの言葉で振り返る。
大手探偵社のオーナー・寺西役で共演した役所は、1999年に公開された映画『ニンゲン合格』の頃の西島を振り返りながら、「今や素晴らしい俳優さんになっていますが、若い時から本当に良い意味で変わらない。彼の魅力がそのまま年月を経てきている感じがします」と、その変わらぬ人柄と俳優としての魅力を語る。
また、佐竹とともに探偵殺害事件を調査する探偵・舟尾を演じた片岡も、本作で初共演となった西島について、「非常に穏やかで、感情の起伏を抑えながら、その奥に思慮深さを持つ人物」と西島を表現。
二人が語る西島自身の魅力は、撮影を通じて、佐竹という役柄にも重なっていった。
佐竹は、探偵という役どころでありながら、派手な推理やアクションではなく、他者の痛みに触れ、それを受け止めていくことで変化する主人公だ。西島秀俊の“まなざし”が、『時には懺悔を』の感情の中心を支えている。
映画『時には懺悔を』は、8月28日より全国公開。
