【月刊ローチケ】ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』/松下優也インタビュー
19世紀末にイギリス・ロンドンで発生した世界的に有名な未解決連続殺人事件で犯人として恐れられた殺人鬼、“切り裂きジャック”を題材にしたミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』。2021年に日本で初演を果たすと、その濃密な世界観と衝撃の展開で、多くの支持を集めた。待望の再演となる今回、事件を追うアンダーソン刑事を初演から引き続き、松下優也と加藤和樹(加藤は殺人鬼ジャック役と回替わり)が演じる。
【写真】ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』メインビジュアル
◆待望の再演で「新たに作り上げていきたい
「アンダーソンは、松下優也という存在を知ってもらうきっかけになった役柄、作品の一つだったのではないかと思います。そういう意味でも、今回の再演のお話をいただき、とても嬉しかったです」。
初演は、多くのファンが熱狂する中で幕を閉じた。
「僕自身も手応えはありました。それは白井晃さんの演出と韓国ミュージカルらしい音楽や歌の持っている力が合わさったからだと思いますし、自分自身も大きなやりがいを感じました。当時、僕は30代になったばかりで、アンダーソンという大人な刑事を演じるというのも、初めてのことでした。なので、それまでとは違う印象を与えられたのではないかと思います。そして、今回、僕自身も30代半ばになり、ようやくアンダーソンを実年齢に近い感覚で演じられるのではないかと感じています」。
初演からの5年で、松下はミュージカル『キンキーブーツ』やミュージカル『ケイン&アベル』など、数々の大作に出演してきた。そうした経験を経ての今作には、さらなる期待も高まる。
「初演での芝居は、一つの正解を作れたのかなという気がしています。とはいえ、再演では新たなキャストも参加します。対峙する相手が変われば、芝居も自ずと変わるものです。なので、きっと僕の芝居も変わっていくのだと思います。そして、今の自分がアンダーソンと改めて向き合ったときにどう感じるのかを大切に演じられればと思っています。もちろん、この5年間で芝居も歌も実力は上がっています。だからこそ、前回の芝居や歌をなぞるのではなく、新たに作り上げていきたい。特に歌は、もう1回、1から構築したいと考えています。5年前よりも深い声も高いキーも出せるようになったし、歌の表現のバリエーションも5年前より増えました。芝居もより多面的にアプローチできるのではないかと思います」。
再演では、ダニエル役の平間壮一など、新キャストも出演する。
「初演でもそうでしたが、すごく大人なカンパニーになると思います。実力もキャリアもある方々が多い印象なので、安定感がある。自分のことだけに集中できる稽古になるのではないかと楽しみです」。
最後に、公演への意気込みを聞いた。
「初演当時は、まだ自分が『ミュージカルの人間だ』と言えませんでしたが、今は『自分はミュージカルをやっている俳優』だと胸を張って言えます。ミュージカルが自分の肌に合っていて、やりがいも感じるし、何よりも楽しい。どの作品でも『今を生きる』を自分の中でテーマに掲げているので、毎回、同じことをしていても、毎回、新たな日がくる感覚です。なので、いつまで経っても新鮮なんです。
今回は、5年という時間とキャリアを重ねたので、濃密で奥行きあるキャラクターが作れるのではないかと思います。新たなキャストの皆さんと一緒に、新しいものを生み出す気持ちでこの作品を作り上げられたらと思っています」。
(取材・文:嶋田真己)
ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』は、12月17日~21日埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホール、12月26日・27日茨城・水戸市民会館グロービスホール、1月16日・17日愛知・一宮市民会館 大ホール、1月22日~24日大阪・フェニーチェ堺 大ホール、1月29日~2月7日東京・新宿センター 大ホールにて開催。
<プロフィール>
松下優也/まつしたゆうや:歌手、俳優。近作はブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』、『BOOP! The Musicalブープ! ザミュージカル』など。10月より『THE ALUCARD SHOW』に出演予定。
プチ質問
Q.手土産を選ぶポイントは?
A. ある程度、その作品に合わせたものを選ぶことにしています。たとえばすごく体力を使う作品ならエネルギー補給系とか、明るいポップな現場だった『キンキーブーツ』や『BOOP!』の時は、チュッパチャプスのタワーを差し入れしました。あれがあるとケータリングのビジュアルが華やかになっていいんです。他にも男性が多いとか、女性が多いとか、現場によっても変えています。
※構成/月刊ローチケ編集部 9月15日号より転載
※写真は誌面と異なります
掲載誌面:月刊ローチケは毎月15日発行(無料)
ローソン・ミニストップ・HMVにて配布
【公演概要】
ミュージカル『ジャック・ザ・リッパー』
2026年
12月17日~21日:埼玉・彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
12月26日・27日:茨城・水戸市民会館 グロービスホール
2027年
1月16日・17日:愛知・一宮市民会館 大ホール
1月22日~24日:大阪・フェニーチェ堺 大ホール
1月29日~2月7日:東京・新宿文化センター 大ホール
◆作曲
バッソ・パテール
◆作詞
エデュアルド・クレツマル
◆脚本
イヴァン・ヘジャ
◆演出
白井晃
◆出演
ダニエル:木村達成/平間壮一(Wキャスト)
アンダーソン:加藤和樹/松下優也(Wキャスト)
ジャック:加藤和樹/堂珍嘉邦(Wキャスト)
グロリア:熊谷彩春
ポリー:花乃まりあ
モンロー:田代万里生
【公式サイト】https://horipro-stage.jp/stage/jacktheripper2026
【公式X】@musicaljack
【公式Instagram】@musicaljacktheripperjp