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<カンヌ映画祭>名演技を見せた犬優が決定 恒例の「パルムドッグ」発表

映画

今年の犬優が決定!カンヌ映画祭「パルムドッグ」授賞式の模様
今年の犬優が決定!カンヌ映画祭「パルムドッグ」授賞式の模様 クランクイン!

 カンヌ映画祭では、公式の賞の他にも様々な賞が設けられている。中でもユニークな賞に「パルムドッグ」という賞がある。これはカンヌ映画祭で上映された作品のうち、印象的な演技を披露した「犬優」に与えられる賞で、同映画祭の最高賞パルムドールを文字ったものだ。2001年から始められた冗談のような賞だが、2011年に同賞を受賞したアギー(『アーティスト』)の効果もあって注目を集め、今年はついに業界専門誌「スクリーン・インターナショナル」に取り上げられるまでになった。

【関連】「パルムドッグ」授賞式の模様<フォトギャラリー>

 23日午後、UKフィルムセンターで授賞式が行われ、今年の受賞犬が発表された。審査員は「タイムズ」「ガーディアン」「インディペンデント」「テレグラフ」「エンパイア・マガジン」と、超一流の各紙の記者たち。MCのトビー・ローズ氏による軽快な進行に続き、同映画祭で活躍した犬優たちが改めて紹介された。

 今年のパルムドッグに輝いたのは、下馬評通り、ある視点部門で上映されたハンガリー映画『White God(原題)』の主役Hagenを2犬1役で演じたBodyとLukeの二匹。愛犬を捨てられることを余儀なくされた少女との別れや、街で出会った「友犬」との友情は『101匹わんちゃん』を思わせるほのぼのさ。しかし、物語が次第に狂気を帯びていき、闇の闘犬として鍛えられ、死闘を繰り広げる様は『銀牙 ‐流れ星 銀‐』にも匹敵する迫力を帯びて、人間への復讐を遂げんとする終盤はHagenの神話的な神々しさに観客も打ちのめされていた。

 上映前には、同映画祭史上初という犬による舞台挨拶まで行われ、ブラックタイで正装したBodyが愛らしく挨拶した。授賞式には同作のコルネール・ムンドゥルッツォ監督が出席し、骨のおもちゃとトロフィー代わりの首輪を受け取った。監督は「演出は困難を極めたが、若い2匹の熱演によって乗り越えられた」と頬をゆるめていた。

 2席にあたる審査員賞は、『Goodbye to Language 3D』に出演して、いまにも画面から飛び出さんという活きのいい演技を見せたジャン=リュック・ゴダール監督自身の愛犬Roxy Mievileが受賞した。また、スペシャル・メンションとしてベルトラン・ボネロ監督『Saint Laurent』で、イヴ・サン・ローランの愛犬として、オーバードーズで非業の死を遂げたMoujikが挙げられた。

その他、セレモニーではその名もずばり『Palm Dog』という映画の製作が発表され、未来のスター犬を夢見て売り込みに余念のない犬優とステージママの姿が多く見えた。(文: 岡崎 匡)

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