クルーニー、マドンナらセレブの別荘地に難民数百人が滞留

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ジョージ・クルーニーやマドンナをはじめ、セレブの別荘地として知られるイタリアのコモ湖付近に、現在数百もの難民が滞在している。海外メディアMail Onlineによると、スイス政府当局が検問を閉鎖したため、ミラノからヨーロッパ北部へと移動する列車が通る同地で難民が足止めを食った形だ。ミラノからの列車が到着し目的地への移動が叶わなかった人々が降り立つたび、コモ湖近くの駅周辺にはテントが次々と設置されていく。立ち並ぶ豪邸と対照的だ。
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駅に降り立ったエチオピア人のサミール君16歳は「まずスイスに行ってからイギリスに行きたくて来ました。でも国境が閉鎖されてしまったので、他の方法を探さなくてはなりません。これまで4ヵ月かけて移動してきました」と語る。「イギリスには家族はいませんが知り合いがいます。難民にはイギリスが一番いいと聞いています」と続けた。またギニアからやってきた18歳のアルファ君は「ドイツで難民申請をしたいと思っています。ドイツが難民には一番いい国だと聞いています」と語る。そして「これまで2年間移動してきました。長く厳しい旅です」と続けた。
2週間前まで、スイス政府当局は2週間ごとに約100人の難民を通過させていた。国境が閉鎖されてからは、アルプスを通り密入国を図る者が増えているという。一方で、他国への難民申請の却下を受けて、イタリアへの居住を試みる人々もいる。
パキスタン人のアリさん34歳によると、コモで生活しようとする人は大勢いて、空き家や公園、教会から提供された家や駅などに滞在しているという。「みんな外で働いています。花を売るとか、できる仕事はなんでも」とアリさん。現地の警察は難民に付近への居住をやめるよう促している。
国境を閉鎖したスイスに加え、現在オーストリアはイタリアとの国境にフェンスを建設。イタリアとドイツは、そんなスイスとオーストリア両国を非難している。